日本の街中で目にするゴミに関するポスターには、違法にゴミを捨てた人がどのような処分を受けるかが記されている。たとえば市民がゴミを違法に廃棄する者を見つけた場合は、ただちに所在地の地方自治体か警察に通用しなければならないという。日本メディアの報道によれば、東京都や長野県でゴミの違法廃棄をしたために罰金を科されたり、起訴されたりしたケースがあったという。一連の厳格な法律が孫悟空の頭を締め付ける金の輪っかのように日本国民を制約し、ゴミ処理をいい加減にすることを許さない。
▽環境保護意識は小さい頃から
日本人はこれほど複雑なゴミの分別について、処理の原則をしっかり覚えているだけでなく、自然に体が動くようになっている。法律や罰金による制約だけでなく、幼稚園の時代から始まる環境保護教育の功績が大きい。ある幼稚園では昼時になると興味深い光景がみられる。小さな園児たちが並んでゴミを捨てているのだ。問い合わせてみると、幼稚園の昼食で出される瓶入りの牛乳は、紙のふたの上にプラスチックのフィルムがかかっており、園児たちは飲み終わるとふたとフィルムをそれぞれ別のゴミ箱に捨て、瓶はきれいに洗い、指定のケースに逆さにおいて乾かすとのことだった。ここに日本の環境保護教育の細やかさの一端がうかがえる。
日本では規定違反のゴミ廃棄が完全になくなったわけではないが、長年にわたる法律の取り締まりや宣伝教育、世論の目によって、人々が自発的に自分を律するようになり、非常に細かいゴミ分別を可能にしている。ゴミ分別の観念が深く浸透するにつれ、日本国民は規定を踏まえて分別と廃棄を行い、ゴミ袋を正しく使用することを、道徳性や社会的責任感をはかる際の重要な指標と考えるようになった。
中国では経済の急速な発展と生活水準の大幅な向上にともない、さまざまな環境問題が日に日に顕在化している。環境問題に対処するにあたり、隣国の環境ガバナンスの先進的な経験に学ぶことができる。たとえば次のようなことを学び、実践できる。第1に、整った法律法規と制度を構築し、国民の行為を制約する具体的な標準を打ち立てるとともに、相互の促進を奨励し制約するメカニズムを構築し、賞罰を平行して行う。第2に、科学的で実行可能なゴミ分別の標準を制定し、国民のゴミの分別をしやすくするとともに、ゴミの処理のしやすさも考慮する。第3に、国民に対し系統的なゴミ分別の教育を行い、ゴミ分類の意識を子どもの頃から植え付け、ゴミ分別をすべての国民に深く浸透させる。第4に、国がゴミ処理の予算を拡大し、ゴミ処理技術の向上に努めるだけでなく、国民にグリーンライフを奨励し、社会全体の共通認識を形成することがより大切だ。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年8月16日
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