2017年9月8日  
 

中日対訳健康知恵袋 企画集 北京のお気に入り

新着|政治|経済|社会|文化
中日|科学|動画|対訳|企画
Apple新浪ツイッターFBLINE微信RSS
人民網日本語版>>科学技術

CO2を蟻酸とエチルアルコールに転換

人民網日本語版 2017年08月29日14:38

回収したCO2を有機燃料に転換させる方法は、科学者が模索を続けている世界レベルでの難題。中国科学院上海高等研究院・上海科技大学低炭素エネルギー共同実験室は、CO2の触媒による電気転換の研究で重要な進展を実現した。クリーンな再生可能電気エネルギーを使い、温和な反応条件のもとCO2を蟻酸とエチルアルコールに転換させ、その電流効率はそれぞれ、99%と77%に達した。関連成果は世界的に有名な学術誌「Angewandte Chemie International Edition」に掲載された。科技日報が伝えた。

蟻酸は基本的な有機化学工業原料の一つで、農薬・皮革・染料・医薬品・ゴムなど工業分野に広く用いられている。中国科学院上海高等研究院の陳為研究員によると、CO2を電気転換法により効率的に蟻酸に転換させる上で、触媒の選択が重要になる。約2年間にわたり続けられた模索の結果、陳氏の研究チームは大量の金属・合金触媒を試み、最終的にパラジウムと錫からなるPd-Sn合金触媒が非常に優れた性能を持つことを発見した。非常に低い電圧をかけるだけで、同触媒は常温・常圧であってもCO2を蟻酸に転換させることができる。電流効率は99%に達し、応用の高い将来性を示している。

陳氏によると、風力や太陽光などの新エネ発電には、不安定で季節に左右されるといった大きな欠点があり、使用効率が大きく割り引かれている。同研究は再生可能な風力や太陽光、もしくは余剰原発などのクリーンエネルギーを採用し、CO2を効率的に回収すると同時に、不安定な新エネと安定的な化学エネルギーに転換させることで、クリーン電気エネルギーの効果的な保存を実現している。(編集YF)

「人民網日本語版」2017年8月29日

関連記事

コメント

最新コメント