「今年の中国経済は『内外を共に整え』『十分な蓄積を発揮』したと言える」。政府活動報告起草チームの責任者である黄守宏・国務院研究室長は5日午後、政府活動報告について報道陣に説明した。中国新聞社が伝えた。
■5つの重要な節目
政府活動報告の起草に長年参加してきた黄氏だが、今年は最も困難だったという。
黄氏は「今年は中国にとって特殊で重要な意義を持つ1年であり、5つの重要な節目が交わると言える」と指摘。今年が▽第19回党大会の精神を全面的に貫徹実行するスタートの年▽改革開放40周年▽小康社会(ややゆとりのある社会)の全面的完成、第13次五カ年計画の実施を引き継ぎ未来を開く肝要の年▽任期満了に伴う政府再編、新政府の職責履行の年――であることを挙げた。
また「今年の政府活動報告に記すべきことは多かったが、紙幅に限りがあり、大衆が最も気にかける事、各方面が最も関心を寄せる事、新たに打ち出された措置しか記すことができず、最終的におよそ1万9800字になった」と述べた。
■大衆の知恵と力を集める
黄氏によると、政府活動報告の起草作業では主に3つのルートで意見や提案を集めた。第1に、各地区・当局の意見や提案。第2に、ネット利用者の意見や提案。中国のネット利用者はすでに7億7200万人に達しており、ネットを通じて民意を把握するのは効果的なルートだ。第3に、関係方面からの意見や提案。
黄氏によると、今年の意見・提案は約数百万件であり、様々な職業、各階層、各年齢層を含む。このうち中国政府網に提案を寄せた人は最年少で7歳、最高齢で105歳だった。政府活動報告の議論に直接参加した人は1万人近くに上った。
■経済は内外を共に整える
黄氏は「『内外を共に整える』『十分な蓄積を発揮する』という2つの言葉は中国の発展の実情に符合する。中国経済の成長率は世界をリードし、主要エコノミーの中で最もリードしており、世界経済に対する寄与率も世界最大で30%以上に達する。中国経済が世界経済に占める割合は過去5年間で何ポイントも高まった」と述べた。
昨年のGDPは実質6.9%増だったが、なぜ今年は6.5%と定めたのか?黄氏は「中国の経済発展はすでに高度成長段階から質の高い発展の段階へと転換した。合理的な経済成長率の維持は、構造の最適化・高度化の加速にプラスだ」と述べた。
■民生を体現
今年の政府活動報告は民生保障・改善の面で確かで、国民が関心を寄せる重要な措置を打ち出した。税負担の低減、就業・起業コストの引き下げ、個人所得税の課税最低限度額の引き上げ、住民の負担減と所得増加、都市部のバラック密集地と農村部の危険住宅の改造の推進、基本医療保険への財政補助の引き上げなどだ。
黄氏は「これらは中国政府の国民本位の施政理念と国民生活への厚い思いを十分に体現するとともに、中国の発展に温かみがあり、国民の幸福に質感があることを示している」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年3月6日
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