中国観光研究院と旅行予約サイト・携程旅行網を運営する携程旅遊集団が1日に共同で発表した「2017年中国海外旅行ビッグデータ報告」によると、2017年に海外旅行に出かけた中国国民はのべ1億3051万人に上り、前年比7.0%増加した。中国は海外旅行者の供給で世界一の座を保った。また17年の中国国民の海外旅行での消費額は1152億9千万ドル(1ドルは約105.5円)に達し、同5%増加したという。中国新聞社が伝えた。
報告の統計によると、中国は今や、タイ、日本、韓国、ベトナム、カンボジア、ロシア、モルディブ、インドネシア、朝鮮、南アフリカの10ヶ国にとって、インバウンド観光客の1番目の供給国であり、各国のインバウンド観光客全体に占める割合は30%に達する。米国、アラブ首長国連邦(UAE)、英国、ニュージーランド、フィリピン、スリランカ、カナダなどにとっても、重要な観光客供給国だ。また17年の南極の国別観光客数では2位だった。
携程のパッケージツアーと自由旅行のデータをみると、17年の中国人の一人あたり観光消費額が多かった上位10都市は、北京、上海、蘇州、温州、瀋陽、長春、大連、青島、貴陽、済南となり、パッケージと自由旅行を合わせた旅行商品の消費額で全国のトップクラスに並んだ。
同報告は、17年に人民元の値上がりが続いたことも、海外旅行熱を高めたと強調する。予想では、為替相場が好材料となって18年のアウトバウンド観光市場にも好影響を与えるという。
中国人観光客の海外旅行は今では単に「観光地を回るだけ」や「買い物をするだけ」ではなくなり、従来のタイプの旅行商品や旅行スタイルではニーズを満たせなくなっており、雰囲気や文化が違う都市に行って何日か暮らしてみたい、現地の暮らしを体験してみたいと考える人が増えている。
同報告が発表した「2017年アウトバウンド観光の楽しみ方10選」には、香港地区でヒトパピローマウィルス(HPV)の予防接種をする、フィンランドでオーロラを見る、米国の国道1号線をバイクで走る、アフリカで狩りをする、ニュージーランドで架空の国「ミドルアース」風の結婚式をする、映画「ダウントン・アビー」のような欧州の貴族の暮らしを体験する、などが並んだ。
同報告の「17年に中国人観光客に最も人気のある20大目的地」には上から順に、タイ、日本、シンガポール、ベトナム、インドネシア、マレーシア、フィリピン、米国、韓国、モルディブ、カンボジア、ロシア、UAE、イタリア、フランス、オーストラリア、スペイン、ドイツ、英国、スリランカが並んだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年3月5日
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