中国の研究者は米化学誌「ACS Nano」の最新号で、犬の嗅覚を摸倣できる高品質グラフェンナノロールを開発したと報告した。簡単で効率的な生産が可能なため、量産化が期待されている。新華社が伝えた。
犬の鼻には数百万本の毛細血管があり、表面積が広いことから、かすかな匂いでも嗅ぎ取ることができる。研究者はここからアイデアを得て、表面積が広く高温でも安定的で耐久性の高いグラフェンナノロールにより、匂いセンサーを作ることを決定した。
華南師範大学と北京航空航天大学などの研究者は、非共有結合超分子群組立法を使用し、「ポリスチレンスルホン酸ナトリウム」と呼ばれる材料をグラフェンフィルター表面に組み入れ、一定方向冷凍ドライ技術によりグラフェンフィルターを脱水により曲げて、グラフェンロールを作った。
論文の筆頭著者、華南師範大学華南先進光電子研究院教授の王耀氏は記者に対して、「この新材料はまだ犬の鼻ほど敏感ではないが、二酸化窒素などの特定の気体を検出する際に高い感度を発揮する」と説明した。
研究チームは将来的にこの材料を使い感度の高いセンサーを開発し、有毒ガスの検出や、医療の一酸化窒素呼吸測定器などの設備に用いる予定だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年3月13日
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