海水淡水化は人類が数百年にわたり追い求めてきた夢であるが、技術とコストの制約により広く応用されていない。南京工業大学材料科学プロジェクト国家重点実験室の金万勤教授が率いるチームは、国内の関連科学研究部門と協力し、グラフェンを材料とするフィルターによる海水淡水化の研究で重大な進展を実現した。水和イオンそのものを利用したグラフェンフィルター間の距離の正確な制御を実現し、その優れたイオンスクリーニング及び海水淡水化の性能を示した。科技日報が伝えた。
金教授のチームは上海応用物理研究所や上海大学、浙江農林大学などの学者と共同研究し、水和イオンによるフィルター間の距離を精密に制御する成層(酸化)グラフェンフィルターを設計・生産し、塩水内の水分子と異なるイオンの正確なスクリーニングを実現した。最小水和直径を持つカリウムイオンについて、科学研究者はカリウムイオン溶液に浸したグラフェンフィルターにより水和カリウムイオンの進入を防ぎ、塩水内のカリウムイオンそのものを含むすべてのイオンを効果的に遮った。また水分子の急速な透過を維持し、塩イオンと真水をグラフェンフィルターの入る側と浸透する側に効果的に密集させた。
この成果はネイチャー誌に掲載されている。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年10月18日
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