このほどスウェーデンのエリクソンと米国のクアルコムが世界で初めて次世代通信規格「5GNR」の通信に成功し、5G端末技術が重要なブレークスルーを実現した。迎え撃つ中国の携帯電話メーカーは、5G端末の第1号機発売の栄誉を勝ち取ろうと、急ピッチで準備を進めている。「北京晨報」が伝えた。
5G通信に成功した端末はスウェーデンのエリクソンラボで開発されたもので、エリクソンとクアルコムはミリ波帯と呼ばれる39ギガヘルツ(GHz)帯を用い、エリクソンの5GNR商用無線装置AIR5331、クアルコムのスナップドラゴンX50 5Gモデム、ワイヤレスサブモジュールのテスト装置を利用する。
エリクソンの役員によると、「このたびクアルコムと完成させたデータコールのシステムは5Gシステム発展の新たな一里塚を生み出した。双方はさらに新たなミリ波帯で相互の操作性テストを行い、商用5Gで進展を遂げた」という。
業界の見方によれば、今回の5GNR通信端末には最新バージョンの5G規格が搭載され、スパートの時期に入った産業チェーンの各方面に対して触媒の役割を果たすことは間違いない。特に携帯端末メーカーはどこも勢いよく前進し、端末発売の先陣を切ろうと狙っている。
華為傘下の端末ブランド・栄耀の趙明社長は最近、「2019年にフルバージョンのソリューションを提供する5G携帯第1号を発売する」と発表。このほど華為が発売した端末「麒麟980」も5G対応を発表しており、5Gネットワークに対応したバロン5000 5Gモデムを選べるという。
5G端末を急ぐのは栄耀と華為だけではなく、最近は大手メーカーの開発ニュースが次々に伝えられる。
8月28日には、oppoが商用端末をベースに5Gの制御信号のシグナリングとデータリンク層との接続に成功したと発表。これは端末「oppo R15」とクアルコムスナップドラゴンX50 5Gモデムを利用して成功したもので、次に真の次世代5G端末を打ち出す基礎固めになったという。
8月30日には、vivoが商用化に向けた5Gスマートフォンのソフトウェア・ハードウェア開発をほぼ完成させたと発表。これにはアーキテクチャプラン、マザーボードのスタッキング、周波数とアンテナの設計、電池のスペースの最適化などでの成果が含まれ、サイズや外観の面でも商用化が可能なレベルに達したという。
また8月31日には、小米も5Gのシグナリングとデータリンク層との接続に成功したと発表。クアルコムスナップドラゴンX50 5Gモデムと対応する周波数プランが使用され、端末のマザーボードのスタッキング、周波数・アンテナ設計で特に改良を加え、来年の5G端末発売に向けて基礎固めをした。
大手設備メーカーがこぞって準備を加速させている。クアルコムと大唐移動通信設備有限公司はこのほど、「双方は工業・情報化部が進める5Gの第3段階テストで5GNR相互接続データテスト(IoDT)を終了した。5G第3段階テストは中国の5G技術テストの最後の段階であり、2019年に展開する5Gの大規模テストとプレ商用化に向けて準備が完了したことになる」と述べた。エリクソンは5G非独立ネットワーク(NSA)の枠組での屋外端末間テストの終了を発表し、中興通訊(ZTE)も中国電信が雄安新区、蘇州の5Gテストネットワークで一定の段階のテストを終了したことを明らかにした。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年9月10日
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