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身の危険を顧みず人を助ける勇敢な女性医師

人民網日本語版 2018年11月07日13:40
身の危険を顧みず人を助ける勇敢な女性医師

灰色の医療救援服を着ている女性医師が、高速道路橋のガードレールに立ち、宙吊り状態の大型トラックの中に上半身を入れた。彼女の周りからは濃霧が立ち込め、橋の脚台がうっすらと見える。これはアクション映画の光景ではなく、現実世界で起きたことだ。ある医学サイトがこのほど一連の写真を発表し、ネットユーザーの注目を集めた。これは高速道路橋で起きた事故で、赤い大型トラックのフロント部分が大きく変形し、レスキュー隊員が緊張した様子で救助中だったことが別の写真で明らかになった。情報によると、病院は同日午前6時に、済晋高速道路で自動車事故があったとの通報を受けた。趙医師も現場に駆けつけ、非常事態であることが分かると、トラックとガードレールの上に立った。消防士の協力により、車内に閉じ込められていた患者を救出した。北京晩報が伝えた。

◆「手遅れになることだけが心配だった」

この女性医師の名は趙粉艶氏(39)で、済源市第二人民病院救急科の医師だ。「当時は人を助けることしか考えてなかった。後で同僚が撮影した写真を見て、少し怖くなってきた」。先ほどの経験を振り返り、趙氏がこのように語った。全長7−8メートルの大型トラックが衝突により、高速道路上で横になっていた。車の周りにはガラスと鉄の破片が散らばっていた。フロント部分がガードレールにぶつかり、ほぼ宙吊りの状態になった。運転手は運転室内から出られなくなった。彼女は負傷者の胸も裂けんばかりの声を耳にした。

趙氏は消防士と協力し、ガードレールと変形した運転室のドアに立ち、「大丈夫ですか、医者です」と患者に声をかけた。「足が車に挟まり、動けなくなりました。助かりますか?」。趙氏から声をかけられると、負傷者は徐々に落ち着きを取り戻した。消防士から「なんとかドアを開けますから、ガードレールを渡る時は注意してください」と言われると、趙氏は下を向き、ようやく今の状況を飲み込めた。最初は人助けばかりを考えていたが、自分は空を浮いているようで、深く底が見えない谷間と隣合わせになっていた。うっかりすれば、底なしの谷底に飲み込まれるところだった。

医師として18年間働いている趙氏は、現場が危険であっても人助けは救急科の医師の責務と考えている。ネットユーザーは「人から必要とされている時に、余計なことを考えず恐れをものともしない。これはプロ精神であり、善の本能でもある」とコメントした。(編集YF)

「人民網日本語版」2018年11月7日

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