「上元節」や「灯節」とも呼ばれている「元宵節」は、春節(旧正月、今年は2月5日)の最後を飾り、その最も重要なイベントは、「ランタン祭り」だ。漢文帝の時代に旧暦正月15日を元宵節と名付けて、夜間にランタンを灯すこの行事が始まった。唐宋時代の元宵節には、戸外での月見、爆竹や花火の打ち上げ、なぞなぞ遊びなども行われるようになった。さらに清代になると、竜灯踊りや獅子舞、船の衣装で踊る「旱船踊り」、高足踊り、ヤンコ踊りといった様々な民間芸能や踊りも披露されるようになり、元宵節の過ごし方もますますバラエティに富むようになっていった。光明網が伝えた。
〇男女にとって出会いのチャンスだった古代における元宵のランタン祭り
元宵節のランタン祭りの盛り上がりは、古代における夜間の外出禁止と深い関わりがあると言える。中国では、町の治安を維持する目的で、周の時代から夜間の外出が禁じられていたため、夜間に自由に外出することは、一般の男女にとって、ほとんど贅沢といっていいほどだった。しかし1年のうち、元宵節だけは、その慣例を破り、庶民も夜通し外出して遊ぶことができた。特に、古代において身分ある女性は普段は家の中から出ることはなく、儀礼や道徳による制約を受けていたが、唯一この日だけは夜に連れ立って出かけ、ランタン祭りを楽しむことが許された。そのため元宵節の夜は年頃の男女にとって絶好の出会いのチャンスであり、「最高にロマンチックな夜」だったのだ。そうした意味からも元宵節は中国における正統派「バレンタインデー」と言えるかもしれない。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年2月19日
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