2014年3月21日、山西省太原市で、催眠師の指導を受けながら眠りにつく市民(撮影:韋亮)
〇「不眠」であるか否かの判断基準は?
中華医学会神経炎病学分科会睡眠障害学チームが取りまとめた「中国成人不眠症診断・治療ガイドブック」では、「不眠症」は、「患者が睡眠時間および睡眠の質に対して満足しておらず、昼間の社会的機能に影響が及ぶと感じている、一種の主観的体験」と定義されている。
専門医は、理想的な睡眠か否かの判断基準として、以下3項目を挙げている。
1.睡眠のタイミング
いつ眠るかが重要な鍵となる。科学的見地から言えば、夜10時に寝るのが最も理想的で、それより早くても遅くても、科学的にベストとは言えない。だが、現代人の仕事や生活のリズムが大きく変わり、一般的に寝る時間が遅くなったことを踏まえても、遅くとも午前0時までには眠りにつくべきだ。
2.睡眠時間
一般的に、成人の場合、毎晩7時間から8時間寝ると、生理的な睡眠需要を満たすことができる。毎晩3、4時間しか寝ない、あるいは10時間以上寝るのは、いずれも問題がある。また、睡眠時間は連続して確保する必要があり、1日24時間の間に寝起きを繰り返してトータル7、8時間にしても意味がない。
3.目覚めた時の感じ
目覚めた時に、爽快な気分を感じられたら、それは良い睡眠がとれた証だ。一方、目覚めた後、疲れが残っている、力が湧いてこない、イライラする、集中力がない、業務能力が低下するといった現象が見られたら、良い睡眠ではなかったということになる。これらの問題が生じ、しかもその症状が緩和・改善されない場合は、病院に行って詳しい検査をしてもらい、必要な措置を講じる必要がある。