日本経済新聞社の主催により、「新たな秩序の模索~混沌を越えて」をテーマにした第25回国際交流会議「アジアの未来」が5月30、31の両日、東京で開催された。アジア各国の政府関係者、専門家・学者、経済界の関係者が出席して、保護貿易主義に反対し、経済のグローバル化を守るよう呼び掛けた。人民日報が伝えた。
中国商務部(省)の陳徳銘元部長は31日、同会議で講演し、「中日両国は経済構造の点で補完性が強く、手を携えて協力すれば、各自の発展を促進できるだけでなく、アジアの安定と発展のためにも重要な役割を果たすことができる」とし、「アジアは日増しに発展のポテンシャルを最も秘めた地域になっており、世界経済ガバナンスに参加する重要な建設的力となっている。中国と日本はアジアの未来の発展と繁栄という点で、共に遂行すべき歴史的責務を負っている。中日の協力は、二国間という範囲を超えて、アジア、ひいては世界を視野に考えるべきだ。経済のグローバル化が、波乱、一国主義、保護貿易主義の台頭に直面しているのを背景に、中日は一致協力して難関を切り抜け、協力・ウィンウィンを実現して、地域や世界の繁栄と安定のために長期的な計画を策定する責任がある」と指摘した。
そして、「地域という観点から見ると、アジアの経済一体化を促進するために、今最も必要としているのは、東アジア地域の包括的経済連携(RCEP)と中日韓自由貿易協定(FTA)を一日も早く合意に達することだ。世界貿易機関(WHO)、G20、アジア太平洋経済協力会議(APEC)などの重要な多国間協議の場で、中日は協力を強化し、その立場を調整することは、自国の利益を守るだけでなく、それらメカニズムが効率を向上し、役割を果たすのにもつながる」との見方を示した。
マレーシアのマハティールビンモハマド首相は会議で、「私たちはイデオロギーの違いを捨て、各国と友好関係を構築・協力しなければならない。東洋と西洋の文化は、互いに参考にし、促進し合わなければならない」と呼びかけ、「華為(ファーウェイ)は高い研究開発能力を誇り、マレーシアは可能な限りその技術を利用したい」と強調した。
また、ラオスのトーンルンシースリット首相は講演で、保護貿易主義の台頭に懸念を示し、「一帯一路(the Belt and Road)」の共同建設で上がっている成果を称賛し、「一帯一路」共同建設は、ますます多くの国の支持を得ているとの見方を示した。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年6月1日