人類はこの50年間で全体的に肥満化の一途をたどっている。科学者は、これは大きな程度において私たちが置かれている環境のせいであるとしている。ニューズウィーク(電子版)の記事を引用し、科技日報が伝えた。
研究者によると、私たちがいま置かれているのは「肥満促進」の環境だ。これには雑貨屋までの距離、人々が安全な歩道や公園を使用しやすいかといった変数がある。毒素と微生物も一定の役割を果たしている。
世界保健機関(WHO)によると、2016年の世界の肥満者数は6億5000万人を超えていた。世界の肥満の程度が1975年から現在までほぼ倍増した原因を明らかにするため、ノルウェーの科学者は1963−2008年にかけてヌール・トロンデラーグ県で定期的に収集された11万8959人のデータを研究した。研究者は、1960年代から2010年代までのノルウェー人のBMIの平均値が大幅に上昇したことを発見した。1970年以降に生まれた人の若い頃のBMIは、それ以前に生まれた人を大きく上回っていた。また遺伝的に肥満の傾向がある人の伸び率が最も大きかった。
研究者は、食べ過ぎや運動不足も肥満が流行する原因になっているが、「深い原因はグローバル化、工業化、その他の社会・経済・文化・政治的要素の複雑な組み合わせだ」「私たちは自分の遺伝を変えることができないが、自分が置かれている環境に影響を及ぼすことができる。人類の居住環境の改善は、肥満化に対応する重要な手段だろう」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年7月8日