中国石油化工集団(中国石化,シノペック)西北油田からの情報によると、新疆タリム盆地に位置する西北油田メインブロックである塔河油田の原油生産量が累計1億トンを突破した。中国初の海洋炭酸塩岩油田を中心とする、単体の原油生産量が1億トンクラスの目標を達成した油田になった。科技日報が伝えた。
奥陶系潜山に配置されている「沙46井」「沙48井」は1997年に高生産量の進展を実現し、中国初の古生代海洋大油田「塔河油田」が誕生した。同油田の現在確認されている埋蔵量は13億5000万トンで、年間石油生産能力は約600万トン。中国石化の国内で2番目の規模を誇る油田だ。塔河油田は2006年に、発見からわずか10年で中国陸上10大油田の一つになった。
海洋炭酸塩岩原油は不均一性が高く、地下5500メートルに埋蔵された桂林の山水及び鍾乳洞のようなものだ。国内外に参考にできる経験がなく、その調査・開発は世界クラスの難題だった。西北油田の科学者は地層のCTスキャンを行い、基準に合った地震イメージング資料を取得した。地震断面図において、奥陶系地下鍾乳洞反射イメージングは「玉の連なり」を形成し、串焼きのように並んでいた。それにより、地下鍾乳洞システムの埋蔵層予測の「地下方程式」が解かれ、井の配置を決める重要な根拠となった。
この埋蔵原油の「生産量が多く、枯渇が早い」という特徴について、西北油田は水・ガス注入による原油増加を行い、採掘率を高めることで油田の活力を引き出すことにしている。「沙48井」は塔河油田で発見された井の一つで、開発後期に入ると水・ガス注入などの原油増加手段を使用した。現在も原油開発中で、原油生産量は累計74万2800トンに達している。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年8月28日