インターネット人材募集プラットフォーム・BOSS直聘がこのほど発表した「エレクトロニック・スポーツ(eスポーツ)人材情勢観察」によれば、2019年上半期、eスポーツ産業の主要ポストの人材募集で提示された平均月収は9032元(1元は約15.0円)で、全産業の平均を12.5%上回ったが、成熟したスポーツ産業との開きはまだ2倍近くある。同報告の試算では、19年のeスポーツ分野の人材ニーズの前年同期比増加率は60%に達し、ゲームの実況アナウンサー(キャスター)と運営関連のポストの人材ニーズが最も大きい。中国新聞網が伝えた。
▽eスポーツ人材の平均月収は9032元
同報告によれば、過去3年間に、eスポーツ産業の提示する平均給与が徐々に上昇している。19年上半期の主要ポストの平均月収は9032元で、全産業の平均を12.5%上回った。eスポーツ産業の平均月収は全産業の平均月収の68%で、eスポーツ従事者の70%近くは月収が人材募集時に提示される平均給与を下回り、給与の高いポストが平均を押し上げていることは明らかだ。
よりマクロ的に競技スポーツという角度からみると、サッカー、テニス、F1などの高度に成熟し、商業化された種目に比べ、eスポーツは運営管理、スポーツマーケティング、スポーツマネジメント、コンテンツ制作などに携わる専門的人材の給与水準が明らかに低く大きな格差がある。
同報告によれば、5年のキャリアがあるeスポーツイベント運営の人材は現在の年収の中央値が20万元前後、eスポーツマネジメントの人材は約18万元前後だ。成熟したスポーツ産業であれば、5年のキャリアがあるスポーツイベント運営、スポーツマーケティング、スポーツマネジメントの人材の年収の中央値は30万-40万元になるという。
▽19年eスポーツ人材ニーズは60%以上増加
同報告によると、eスポーツ産業が競争は激しいがチャンスもたくさんある「風口産業」になり、人材ニーズが増え続けている。18年は前年比40%増加した。19年上半期も急速な伸びを維持し、同報告の試算では、19年の増加率は60%に達するという。
また同報告は、ゲームの実況中継が人気の高い動画中継カテゴリー及びeスポーツ産業の重要コンテンツの伝達手段ととして、大量のポストのニーズを生み出した。19年上半期には、eスポーツ実況アナウンサーのニーズの占める割合は9.8%でトップだった。しかしアナウンサーの競争は非常に激しく、プロの選手がアナウンサーも兼ねているというケースが多くあり、「名前を出して」高額の収入を得るトップクラスのeスポーツアナウンサーはほんの一握りだ。全体としてみると、19年上半期には、ゲーム実況アナウンサーの提示された平均月収は9370元だった。
現在の状況から考えると、専門的人材が足りないため、eスポーツ産業全体で人材のキャリアに対する要求は比較的緩やかで、90%以上のポストがキャリアについて特別な要求をせず、80%以上が学歴についても特別な要求を打ち出していない。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年9月10日