日本の福島第一原子力発電所が2011年3月に放射能漏れ事故を起こして以来、国際社会からは日本の原子力の安全性に対する疑問の声が絶えず聞こえてくる。最近は、日本の原田義昭・前環境大臣が、「福島原発から出た100万トンの放射能汚染水は太平洋に放出するしかない」と発言し、国際社会の大きな注目を集め、日本の原子力の安全性がまたもや世界の注目点になった。人民日報海外版が伝えた。
▽放射能汚染水の量は100万トン超える
9月10日、英国紙「インデペンデント」は、「福島第一原発から出た放射能汚染水の量はすでに100万トンを超えており、貯蔵タンクの容量は2020年に限界を迎え、それ以上は放射能汚染水を貯蔵しておくことは出来なくなる」と伝えた。放射能汚染水をどのように処理するかについて、原田前環境大臣は退任直前の記者会見で、日本は将来、福島第一原発から出た放射性物質を含む放射能汚染水を「太平洋に直接放出するしかない」と発言した。
その後、菅義偉官房長官は別の記者会見で、「原田氏の発言は個人的見解に過ぎない」とコメントした。福島第一原発の運営を担当する東京電力の責任者は、「当社はこのことについて自ら決定する権利をもたない。政府が決定を発表するのを待ってそれを執行する」と述べた。
実は日本が放射能汚染水を放出するのはすでに初めてではない。11年4月4日、東京電力は福島第一原発から出た低濃度の放射性物質を含んだ汚染水1万1500トンを海に放出している。当時の枝野幸男官房長官の説明は、「他に選択肢がない」だった。
オンライン新聞「アジア・タイムズ・オンライン」は、「東京では長年にわたり放射能汚染水の放出問題が研究されてきたが、何らかの公式な約束はなされていない。放射能汚染水の処理方法は海に放出するほか、蒸発処理して大気中に放出する、地中深くに埋設するなどがある」という。韓国・聯合ニュースは、「放射能汚染水処理の各種プランの中で、海に放出するのが最も低コストで最も簡単な方法だ」と伝える。