数年前から、経済社会の発展、科学技術の進歩、産業構造の調整に伴い、インターネットやAI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、ビッグデータ、クラウドコンピューティングなど新興技術の応用が拡大し、中国には新産業・新業態・新モデルが絶え間なく出現している。人民日報が報じた。
中国人力資源・社会保障部(人社部)など複数の部門・委員会が4月に13種類の新たな職業を発表して以来、全国でデジタル化マネージャーとして働く人は70万人から100万人あまりに増加、ドローン操縦士やIoTエンジニアなど新職業に従事する人々の規模は着実な拡大傾向を呈している。
国務院発展研究センター社会発展部研究室の主任を務める張氷子研究員は、「新職業が発表されたことで、従事者のスキルの専門性向上、キャリア発展の可能性拡大、待遇の改善、職業に対するアイデンティティーの強化が大幅に促進された」とした。
生活サービス関連の新職業を例にとると、口コミ投稿サイト・美団点評が発表した「2019年生活サービス業新職業従事者報告」によると、生活サービス業という新職業には、チャンスが多い・技術が高い・ポストが細かい・専門性が高いといった4つの特徴がある。また、この職業に就く人には、「三高」、つまり高学歴(約7割が専門学校卒以上)、高収入(約4分の1が月収1万元以上)、高条件(71%が職業訓練を受講)という特徴がある。
人社部の担当者は、「これらの新職業の形態は、産業のアップグレードとデジタル化変革・アップブレードの産物であり、労働者の資質や技能に対する条件も高くなっている場合が多い。新職業の発表によって、職業教育と職業トレーニングの改革が促進されることを期待している」とコメントした。
中国労働学会の蘇海南副会長は、「新職業における就業の質が高まることで、関連産業の飛躍的な発展が促される。例えば、『国家職業分類大典』に登録されている職業以外にも、生活サービス業では、新興の消費ニーズの下で「新しいユニークな職業」が誕生しているだけでなく、インターネットが大きく発達したことで、従来のサービス業の範疇においても、ホテル収益管理士やフードデリバリー・ビジネスプランナー、パーティー会場オーナー、ネットショップWebデザイナーなどの『デジタル化』新職種が生まれている」と指摘した。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年11月8日