「輸入博覧会は、中国政府が貿易自由化と経済グローバル化を確固として支援し、世界に市場を開放する重大措置だ。そのため、パナソニック・グループも輸入博覧会をグローバル戦略上の展示会と位置付けている。昨年の初出展の際には非常に高い効果があった。今年の輸入博覧会では、消費者に向けて我々の最良の製品をアピールし、中国で全く新しいパナソニックのブランドイメージを確立したい」。パナソニック中国・北東アジア社社長の本間哲朗氏は本紙のインタビューに応じた際、こう語った。
世界の有名電器企業であるパナソニックは、長期にわたって中国市場を重視してきた。昨年の第1回輸入博覧会では約700平方メートルのブースを設置、今年のブース面積は1千平方メートル以上に拡大した。本間氏は、「第1回輸入博覧会では、わずか6日間で延べ50万人がパナソニックのブースを訪れ、取引意向のあった企業が102社に達するなど、驚くべき効果があった。昨年の輸入博覧会は非常に注目され、各企業はそれぞれの特色ある製品を展示し、取引意向のあるパートナーを引きつけただけでなく、一般の人にも会社の製品をさらに理解してもらえた」と語った。
昨年の輸入博覧会閉幕後、パナソニックはすぐに2019年輸入博覧会の準備作業を開始した。「我々は新たな発展戦略を打ち出す予定だ。また、中国政府や企業、消費者と深く交流し、新たな課題の解決を探るために適切に実践を展開していきたい」と本間氏は語った。
1989年1月、本間氏は初めて上海を訪れた。それ以降、中国に計100回以上出張し、今年4月から正式に中国に赴任した。「30年前と比べ、中国には天地を覆すような変化があった。市場の見通しは明るく、外資企業にはより多くのチャンスがある」と本間氏は言う。
本間氏は一貫して中国企業に学ぶべきだと主張している。その理由について本間氏は、「創業から百年が経ったパナソニックには、束縛が多い、意思決定が遅い、反応が迅速でないといった問題が存在する。世界第2の経済体である中国は、製造業大国の地位を守っていると同時に、消費大国とイノベーション大国となり、多くの優秀な民営企業が急成長している。パナソニック・グループは今年4月に中国・北東アジア社を設立し、今後中国市場の計画は中国で決定する。こうすることでさらに効率が上がる。またパナソニックとしても、中国市場でのさらなる発展を実現するために、中国の民営企業の経営モデルやコスト削減ノウハウを学ぶことができる」と語る。
「中国はビジネス環境の最適化に努力してきた。中国外商投資関連の法律法規は絶えず整備されており、外資企業にさらに多くのチャンスを創出している。第2回中国国際輸入博覧会は、世界が中国を理解し、中国が世界を理解する場であり、外資企業の中国市場参入と対中国輸出拡大を促進する上で重要な役割を果たすだろう」と本間氏は語った。(編集AK)
「人民網日本語版」2019年11月8日