新商品やブランド商品を買うだけでなく、「個人のオーダーメイド」が市場で人気を集めたことも消費高度化のもう1つの現れだ。所得が増加するにつれ、中国の人々は自分らしさを表現することができ、個人的なニーズを満たしてくれる商品をますます好むようになり、どれも似たり寄ったりの「人気商品」には目もくれなくなった。フレキシブル生産システム、逆方向のオーダーメイド(C2Mモデル)も新たなトレンドになりつつある。
商務部(省)の高峰報道官は、「ECプラットフォームはビッグデータを通じて、ブランド企業がニーズを踏まえてオーダーメイド商品を生産し、供給チェーンのモデル転換・バージョンアップを駆動するよう後押ししている。ダブル11期間には、マザー・ベビー専用洗濯機、加湿器などの新商品の売り上げが10月の2倍に達した」と述べた。
これまでの「企業が何かを売り、消費者が何かを買う」から、今や、「消費者が何を求めるかで企業が何かを作る」へ。消費高度化は人々によりよいショッピング体験をもたらすと同時に、「中国製造」(メイド・イン・チャイナ)のモデル転換・バージョンアップにも新たなチャンスをもたらした。
注目点3:サービス消費が急成長
商品消費のほか、ダブル11期間にはサービス消費も猛烈な勢いで伸びた。同部のデータをみると、美容医療、オーラルケア、健康体験などの健康消費が新たな注目点になりつつあり、関連サービスの予約件数も5倍以上増加した。オンラインの旅行売上高が100%以上増加し、家事サービスや自動車サービスなども増加傾向を維持した。
アナリストは、「世界の経験から考えると、一人あたり平均GDPが8500ドルに達すると、サービス消費が加速的に発展・拡大する。現在、中国の平均GDPは1万ドルに迫り、市場の消費環境もさらに改善され、サービス消費の持続的な伸びには力強い支えがある。またサービス消費の加速的拡大は消費構造の高度化を促進するだけでなく、新興産業の成長を促進する上でもプラスになり、経済の安定成長により多くのプラスの条件を提供する」との見方を示した。