確かに存在する「恋愛脳」 恋愛は愚かになるどころかメリット尽くし

人民網日本語版 2019年11月15日16:08

「恋愛は人を愚かにして、多くの『幸せだが愚かな男女』を生み出す」という言い方を普段からよく耳にするかもしれない。だが恋愛は本当に人の知能指数を低下させてしまうのだろうか?それともこうした言い方は単に独身者向けの慰めに過ぎないのだろうか?科技日報が伝えた。

恋愛は確かに人の判断や行動に影響を及ぼす

海南大学管理学院心理学科の傅安国准教授は取材に対し、「数年前から『恋愛脳』という言葉がネット流行語となっており、恋愛すると周りが見えなくなってしまうような人を指している」とした。

傅准教授は、「恋愛は人類社会に普遍的に存在している現象であり、神経ホルモンの状態や神経の機能、実際の行動に至るまで幅広い変化を引き起こし、個人としての行動と感情の両方に影響を与える。恋愛は1990年代から心理学や認知神経科学、神経生物学といった様々な学科における研究対象として注目を集めるようになっている」と紹介。

そして、「『恋愛脳』は確かに存在する。科学者がMRI(核磁気共鳴画像法)を用いて恋愛中の人の脳に対する研究を行った結果、恋愛は、脳の報酬系回路、特に腹側被蓋野(VTA)と尾状核を活性化させることが判明した。つまり、恋愛をすることで、報酬作用のある依存性物質が分泌され、活性化された脳の一部と報酬システムが共鳴し、しかも報酬・依存性と精神的幸福感に関わる神経伝達物質『ドーパミン』が作用するエリアに多く集中する」とした。

また、「恋愛は社会的判断やネガティブな感情と関わる脳の一部の活動を抑制する働きもあり、ここから『あばたもえくぼ』といった状況が生じることになる。例えば恋愛中の人が恋人と友人の写真をそれぞれ見た時の脳の活性化モードの違いに関する研究によると、恋人の写真を見た時には、脳の中心部、前帯状皮質、両側尾状核、被殻が活性化される一方、右前頭葉、頭頂葉、中側頭回、後帯状皮質、扁桃体の働きは逆に抑制される」とした。

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