中国のPM2.5が32%減、排出削減が主要因

人民網日本語版 2019年11月25日14:33

清華大学環境学院の郝吉明院士課題チーム、賀克斌院士課題チーム、地球システム科学学部の張強教授課題チームが協力し、米国科学アカデミー紀要(電子版)に「中国2013−17年のPM2.5大気質改善の駆動力」と題した論文を掲載した。2013−17年中国のPM2.5(微小粒子状物質)汚染の改善状況と健康効果を評価し、「大気汚染対策行動計画」(以下「大気10か条」)の各種政策による大気質改善への貢献を定量分析した。光明日報が伝えた。

研究によると、大気10か条実施後、2013−17年全国の人々のPM2.5曝露水準は1立方メートルあたり61.8マイクログラムから32%減の42.0マイクログラムとなった。排出削減は中国の近年の大気質改善の主な要因で、その年の気象条件の変化による影響は少ない。排出削減と気象条件の変化による曝露水準低下への寄与度はそれぞれ91%と9%だった。

大気10か条といった主要政策の実施を通じ、全国的に、二酸化硫黄排出量が1640万トン、窒素酸化物が800万トン、一次性PM2.5が350万トン減少した。工業業界の基準向上改造(電力超低排出改造や鉄鋼、コンクリートなどの重点業界の基準向上改造を含む)、石炭燃焼ボイラー対策、立ち遅れた生産能力の淘汰及び民間用燃料クリーン化は、大気質改善で最も効果的な4つの政策だ。この4つの政策により、全国の人々のPM2.5曝露水準が1立方メートルあたり6.6、4.4、2.8、2.2マイクログラム低下した。

郝氏は取材に対し、「地上観測データも衛星リモートセンシング観測データも、大気10か条の目標が全面的に達成されたことを証明した。2013年と比べ、2017年には北京・天津・河北でPM2.5平均濃度が39.6%、長江デルタで34.3%、珠江デルタで27.7%低下し、大気10か条の目標以上の成果となった。特に北京市の2017年のPM2.5年平均濃度は1平方メートルあたり58マイクログラムで、国内外で困難と予測されていた目標を達成した」と述べた。(編集YF)

「人民網日本語版」2019年11月25日

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