私たちが住んでいるマンション、水を飲むコップ、仕事に使うコンピュータ、これらに共通点はあるのだろうか?答えは「イエス」。「砂」が共通ワードだ。「砂」は、現代生活において必要不可欠な材料なのだ。科技日報が伝えた。
英総合科学誌「ネイチャー」にこのほど掲載された論文によると、現在、砂や砂利の採掘スピードは、もはや自然の回復速度を上回るまでとなった。このような持続不可能な採掘を続ける原因は、管理監督の不行き届きにある。
〇需要が間もなく供給を上回る
多くの人は、砂不足が信じられないかもしれない。周知の通り、砂漠は地球の陸地面積の20%を占める。ただ惜しいことに、砂漠の砂は、表面がなめらか過ぎて、実用化できない。工業用に適した角のある砂のほどんどは河川の砂だ。たがその面積は、地球の陸地面積の1%にも届かない。
現在のところ、砂や砂利は、採掘量が最も多い原料の一種であり、その採掘量は化石燃料を凌ぐ。全世界で、年間約320億トンから500億トンの砂が使われており、セメント、ガラス、電子製品の製造が主な用途となっている。
最新の研究は、「現在の使用量は、自然再生率を上回っている」と指摘している。このため、今世紀の半ばには需要が供給を上回る可能性がある。
ある研究チームは、「国連環境計画(UNEP)と世界貿易機関(WTO)は、世界規模での砂採掘モニタリング・システムを構築し、砂採掘の管理監督を行う必要がある。また、科学界は、河川中の砂の生成量と採掘量を統計するシステムを構築しなければならない」と訴えている。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年8月20日