第30回中国SF銀河賞授与式が四川省成都市で22日に行われた。中国銀河賞は、中国SF界の最高賞と讃えられている。若手SF作家の江波氏が、「機器之門」で、今回の銀河賞最優秀長編小説賞を受賞した。江波氏は、この2年間で2度、同賞を受賞するという快挙を成し遂げた。新華網が伝えた。
「機器之門」は人類・ロボット・AIという3者の間で展開していくストーリー。主人公であるフリー記者の楚南天は暴徒のグループに捉えられて秘密基地に連れて来られ、そこで「サラディン」というロボットに脅され、ロボット連盟乗っ取り計画に加担するよう求められる。そこに鋼鉄の身体を持った特殊戦士・馮大剛が基地に潜入し、この記者を救おうとする。あるハッカーに助けられ、救出作戦は見事成功するが、この際「アルファ」というAIがロボット連盟をコントロールし、人類に対して全面的に進撃し始める。それぞれの目的を全うするために、仇同士だった人類とロボットは手を結び、強大なAIに対抗することを決めたのだった。
江波氏は、2003年に清華大学マイクロエレクトロニクス研究所を卒業し、同年、処女作「最後的遊戯」を発表。これまでに中・短編小説40数本(計80万字)を発表してきた。中国SF作家網によると、2019年2月の時点で、江氏は銀河賞を7回、星雲賞を4回、それぞれ受賞している。同氏は2017年、「銀河の心Ⅲ:逐影追光」で第28回銀河賞最優秀長編小説賞を受賞した。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年11月26日