マスクを売る「狗不理」に服を売る光明乳業 老舗に変化のトレンド

人民網日本語版 2019年12月04日09:21

少し前に上海で開催された第2回中国国際輸入博覧会では、政府認定の老舗企業「狗不理」のブースが世界各地からの来場者に取り囲まれた。スタッフの説明を聞いていると、人々が試している展示品は看板商品の包子(肉まん)ではなく、化粧品のフェイスマスクだった。人民日報海外版が伝えた。

最近、老舗企業の多くが「特徴ある1種類の商品で勝負する」商品構造に別れを告げ、革新的な商品と営業販売モデルを模索し、老舗の看板を利用しながら新しい商品を打ち出し、新たな活力をみなぎらせている。一部の老舗は「クロスオーバー」までやってのけ、最近の人気ブランドに少しも引けを取らず、中国人の慣れ親しんだ「いつもの味」が、今や「中国ブーム」をけん引する色鮮やかな旗印となっている。

光明乳業が衣料品を売り、靴の内聯昇がポップアップストア

今年上半期には「英雄」ブランドの万年筆がカクテルの鋭澳(RIO)とコラボして、業界の枠を超えた新製品「RIO×英雄インク色コラボカクテル」を売り出し、瞬く間に「ネット人気商品」になった。

虫よけの六神花露水の風味のカクテル、ミルクキャンディ大白ウサギの香りのリップクリーム、冷酸霊の火鍋味歯磨き粉、高級白酒・瀘州老窖の香りの香水、風邪薬・999感冒霊のズボン下インナー……

こうした老舗が打ち出すクロスオーバーの新商品が注目を集めており、ミックスマッチが放つ「火花」は、人々の想像をに超えている。

老舗の「変化トレンド」の背後には、イノベーション(革新)への追求がある。

たとえば老舗の光明乳業は、1911年に業務をスタートした100年の歴史をもつ老舗で、ここ2年ほどは「ネットの人気者」になろうと熱心に動いている。

まずオフライン生鮮スーパー・盒馬鮮生と提携してとろける卵黄八宝飯とチーズ肉そぼろおにぎりを売り出し、今年も「モムチロフツィ」ブランドのヨーグルトアイスを打ち出した。

これと同時に、アパレル製品の取り扱いも始めた。トレンドのブランドと提携してコラボ衣料品シリーズを打ち出し、大きなロゴをあしらったデザインと光明乳業の商標ロゴが一体化した商品が登場した。衣料品に合わせ、みんなが知っている光明紙パック牛乳をモチーフにしたリュックも打ち出し、シリーズ全体が若い消費者から高い評価を受けた。光明乳業の職員によると、「このシリーズの衣料品は発売当日に完売した」という。

商品のトレンドだけでなく、老舗の営業販売方法も時流に乗ったものとなっている。

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