RCEP交渉に続き 中日韓FTA交渉はどのように進むか

人民網日本語版 2019年12月26日09:59

第8回中日韓サミットが12月24日、四川省成都市で開かれ、国務院の李克強総理が議長を務めるとともに、韓日の首脳とそれぞれ会談した。「地域経済一体化を共同で進める」ことが中日韓自由貿易協定(FTA)の核心であることは間違いなく、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の枠組には一定の変数が存在するものの、中国の対外開放の拡大の堅持は確固不動たるものであり、開放のドアは閉じられないだけでなく、ますます大きく開かれていく。「北京商報」が伝えた。

来年のRCEP署名を確保

李総理は、「中日韓はRCEP交渉の確固とした支持者であり、3者は地域経済一体化の水準を引き上げるべく共同で努力する。先月に到達した『バンコクコンセンサス』を実施し、一気に物事を成し遂げ、勢いに乗って上昇し、来年にRCEPが署名されるよう確保する」と指摘した。

同日発表された「第7回中日韓ビジネスサミット共同声明」でも、「私たちはRCEP交渉の成果を歓迎し、2020年のできるだけ早い時期にRCEPの署名が終わることを期待する」としていた。

また同声明は、科学技術イノベーション、グリーン・環境保護、健康・高齢者ケアという3つの協力分野を提起した。

同日、李総理も、「中国にはますます高度化する極めて大規模な市場があり、14億人に迫る国民の優良な商品・サービスに対するニーズは急成長の段階に入り、高齢者ケア、健康、育児などの分野でサービスの供給を増やす必要がある。現在、中国は金融分野の開放を推進しており、韓国と日本の企業はこの分野で突出した優位性を備えているので、中国に進出して近代型のサービス業や金融分野での協力を展開することを歓迎する」と述べた。

サービス業は中日韓貿易の注目点になるとみられる。遼寧大学モデル転換国家経済政治研究センターの李家成研究員も、「現在、中韓自由貿易は主に物品に集中しており、サービス貿易には及ばず、中日間で署名した貿易協定も2国間貿易だ。よって今後の自由貿易はサービス貿易において体現されるだろう」と指摘した。

また李氏は、「中日韓経済の規模は非常に大きく、世界2位、3位、12位で、関税同盟が結ばれれば、北東アジア地域の経済一体化にとって素晴らしいサポートになる。FTAにはとても大きな経済的ポテンシャルが備わっている」と述べた。

「揺れ動く」FTA

12月21日に行われた中日韓FTA交渉の首席代表会合で、中日韓3ヶ国は物品貿易、サービス貿易、投資、ルールなどの重要な議題について踏み込んだ意見交換を行い、積極的な進展を遂げ、今後の作業日程に関して原則的な共通認識に達した。

しかしFTAの推進には挫折も紆余曲折もある。中日韓FTAをめぐり、日本外務省の大鷹正人報道官は、「日本の立場は、引き続き16ヶ国によるRCEPの合意達成に向けて努力するというもので、来年も引き続き努力する。そしてこれ以外の他のアイディアはない。日本は今、16ヶ国のRCEP合意達成に注力すること、達成できるかどうか見届けることしか考えていない。中日韓FTA合意はRCEP交渉の妥結を待つべきであり、今は時期尚早だが、3ヶ国はいずれも中日韓FTAの合意達成を待ち望んでいる。ただどのような具体的な成果もすべてRCEP交渉の妥結を待ってからだ」と述べた。

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| おすすめ写真

ランキング