2020年の新年早々、新型コロナウイルスによる肺炎が中国全土を突如として席巻し、人々の命の安全、経済・社会の発展に厳しい試練をもたらした。この特殊な戦いにおいて、国の代表的な製品が投入され、革新的な技術が力を発揮している。中国の北斗衛星測位システムは速やかに反応し、感染対策の主戦場に全面的に融合し、科学技術による感染症との戦いの業界をまたいだパイオニアになった。人民網が伝えた。
武漢火神山・雷神山医院の建設が1秒でも争うような急ピッチで行われた。いくら大きな建築物でも、高精度測位は基準で、スピーディで正確な測量は基礎だ。旧暦の大晦日の夜、北斗に携わる人々は指示を受け火神山医院の建設現場に向かい、北斗高精度測位設備が直ちに応援に駆けつけた。千尋星矩SR3端末が使用され、建設現場の大半の測量を一度に終えた。環境が複雑な林や建築群などの現場であっても、高精度測位と正確なマーキングを実現し、この2病院の急ピッチの施工に向け貴重な時間を稼いだ。
感染ルートを遮断するためには、できる限り人と人の直接の接触を避けなければならない。10日まで、中国の感染対策重点エリアには積載量が10キロから1.5トンの無人機が100機ほど集結した。これらの無人機は需要に基づき緊急物資をスピーディで正確に送付する。北斗の高精度に基づく初の「感染地域緊急作業」無人機が12日午前、武漢金銀潭病院に着陸し、至急必要な医療・防疫物資を正確に現場の医療従事者に届けた。北斗無人機は同日、緊急医療物資を20回近く輸送した。北斗高精度データ運営・メンテナンスを担当する千尋位置公司はオンライン「無人機感染対策プラットフォーム」を構築し、全国にサービスを提供している。1万機ほどの無人機はシステムが生成した航空ポイント及び飛行ルートに基づき、誤差センチメートル級の飛行を実施し、正確な散布やパトロールなどの防疫作業を実現できる。
北京市と湖北省の北斗植物保護無人機は、エリア内の消毒・防疫に広く活用されている。1機のドローンにつき1回あたりの散布面積は5000平方メートルで、そして防疫車では入れない死角に入り込むことができる。
江西省瑞昌市などの地域で、警察は北斗無人機を使い、人が密集する場所でパトロールと対策を行っている。迅速な呼びかけにより不正行為を阻止し、人と人の濃厚接触を防止する。
北斗に基づく京東物流スマート配送ロボットは、各地から送られてきた医療物資を速やかに病院の隔離エリアに送付し、武漢市の病院と配送ステーション間の「物資の生命線」を構築した。戦いの最前線で不足している物資が北斗に導かれ、スムーズかつ正確に送り届けられる。
江蘇省は北斗を利用しパトロールと管理を強化し、コミュニティ、ネットワーク、マンションの感染対策体制を構築した。責任者を指定し、各世帯に連絡が行き、各種対策のフルカバーと無死角を保証し、コミュニティ住民の堅固な健康防衛ラインを敷いた。
北斗グローバル衛星網構築計画によると、今年3月と5月には最後の北斗3号衛星網構築衛星が打ち上げられ、最終的に数世代にわたる北斗に携わる人々が追い続けてきた「世界の夢」を実現する。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年2月24日