中国初の商業GNSS遮蔽探査ペイロードが搭載された衛星がこのほど、太原衛星発射センターから「長征2号丁」キャリアロケットによって軌道上に打ち上げられた。同ペイロードは天津大学の李峰輝博士の創業チームが独自開発したもので、地上から0−60キロメートルの大気層および100−800キロメートルの電離層の探査を実現し、グローバルな気象予報や地震予報に重要なデータサービスを提供できる。科技日報が伝えた。
同ペイロードは地球軌道上の「GNSS測位衛星網―地球―LEO遮蔽衛星網」間の遮蔽現象を利用し、地球大気測量を行う気象リモートセンシング技術装置だ。同ペイロードはまた、先進的な気象検知器として考えることができる。高度0−60キロメートルの大気層の大気の屈折率、気温、湿度、気圧及び100−800キロメートルの電離層の電子含有量・密度を連続的に探査できる。これは地表大気層及び電離層の研究に重要なデータを提供し、気象予報、グローバルな気候変動、地震予報などに対して重要な価値を持つ。
国際的には現在、同ペイロードは地震予報や気象予報などの研究に用いられている。同ペイロードの打ち上げ成功は中国で初めて。李氏によると、李氏とチームが数年を費やし開発した同ペイロードは低コスト・低燃費・小型・軽量といった特徴を持つ。同ペイロードの重さは1キロ弱で、軌道上の耐用期間は3年以上。同技術は中国内トップレベルで、同時に高い時空分解能を持ち、地球上の複数のエリアに対する探査を同時に実行できる。大気層から電離層までの連続的な探査を行えるのはその他の機器にない能力だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年2月4日