中米がAIツールを共同開発、新型肺炎で重症化になる人を予測可能

人民網日本語版 2020年04月02日10:36

中米両国の研究者が協力し、実験的なAI(人工知能)ツールを開発した。これを使えばどのような新型肺炎患者が症状が悪化し深刻な呼吸器疾患に至るかを正確に予測できる。研究者によると、症状予測の新型ツールとして、この成果は医師に力強いサポートを提供する見込みだ。関連論文は30日に「Computers, Materials and Continua」に掲載された。科技日報が伝えた。

浙江温州中心病院、蒼南県人民病院、米国のニューヨーク大学、コロンビア大学が協力し研究を行った。研究者は浙江省の2軒の病院が収容した新型コロナウイルス感染者53人の人口統計学、実験室検査及び放射線検査結果などのデータを分析した。それによると、新型コロナウイルス肺炎の象徴的な臨床特徴(発熱、肺のすりガラス影、強い免疫反応など)は、早期軽症者が深刻な肺疾患に悪化するかを予測する上でそれほど役に立たない。一方で、ALT(アスパラギン酸アミノ基転移酵素)濃度の軽度の上昇、筋肉痛、ヘモグロビン(赤血球)水準の上昇という3つの臨床特徴は、疾患のその後の変化を予測する上でより役に立つ。研究者がこれに基づき開発した予測モデルにより、医師は早期軽症者のうち急性呼吸窮迫症候群(ARDS、新型肺炎の深刻な予後)になる人を正確に予測できる。研究者は論文で、「このモデルによる重症者の予測の精度は70−80%にのぼる」としている。

研究者は、データが少なく研究対象の症状の深刻さが限定的であるため、予測モデルのさらなる検証を進める必要があるが、症状予測の新型ツールとして医師の診断及び意思決定の力強いサポートになる可能性があると指摘した。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年4月2日

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