中国の一人暮らし約1億人 一人になりたい人が増えるのはなぜ?

人民網日本語版 2020年07月14日10:20

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民政部(省)のまとめたデータによると、2018年に中国の成人の単身者は2億4千万人にも達し、このうち7700万人が一人暮らしだった。予想では一人暮らしは21年に9200万人に達するという。単身者が増え続けるのにともない、おひとりさま向けのレストランが登場し、1人分の食べ物や飲み物も人気が上昇している。「紅星新聞」が伝えた。

数年前、歌手の張楚の「孤独な人は恥ずかしい」という歌がヒットした。00後(2000年代生まれ)は張楚を知らないかもしれないが、彼らも「ぼっちが軽蔑される時代」に生きている。恋愛のシーズンになると、孤独がまるで恥ずかしいことのように思われる。カップルであふれる街の中で、ぼっちは別の世界の生き物のようにみえる。結婚を迫る上の世代の目には、一人暮らしは世の中への反抗に見える。

こうした人々の保守的な態度をとがめるべきではない。実際、古代から現代まで、独身者に懐疑的な態度や反対する態度を取る人は少なくない。独身、独居は群れを作りたがる人間の属性に反するからだ。

しかし公園の見合いコーナーを焦ってうろうろする親世代には、どうやっても単身ブームの訪れを阻止することはできない。米ニューヨーク大学のエリック・クライネンバーグ教授(社会学)は著書「シングルトン:ひとりで生きる」の中で、米国の成人の7分の1が一人暮らしをしていると指摘したが、これは数年前の統計データだ。

「伝統的価値観」がより大切にされる東洋の社会でも、一人暮らしの規模はますます拡大している。日本の人口関連研究統計によれば、現在の日本の世帯数5300万のうち、3分の1が単身世帯となっており、予想では35年にはこの割合が急速に上昇して40%に迫るという。中国の割合はまだこれほど極端ではないが、一人暮らしは1億人の大台に近づいており、これだけでも十分に驚くべき数字だ。

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