中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)が24日に明らかにしたところによると、7月17日現在、全国で洪水災害によって寄せられた保険金支払いの請求は25万件を超え、保険金支払額は24億元(約362億円、1元は約15.1円)に迫った。中でも自動車保険、企業財産保険、農業保険の損失見積額が大きかったという。中国新聞社が伝えた。
2020年の出水期に入ると、中国国内の広東省、広西壮(チワン)族自治区、江西省、重慶市、四川省、湖北省、安徽省、貴州省など南方24省(区・市)にたびたび強い雨が降り、各地で洪水や土砂災害が起こった。水害に直面して、銀保監会は金融保険機関に対し、迅速に対応し、責任を担い、出水期の事故に対する災害保険の緊急対応措置を全力で進めるようにと指導した。
説明によれば、被災者の生産活動・生活の迅速な復旧に向けて、保険金支払いをスピーディーに行うルートを開設し、年中無休の24時間報告・相談サービスを打ち出し、保険金支払いに必要な資料とプロセスを簡素化し、損害見込額に基づく保険金支払いと訪問サービスを提供し、科学技術を利用した保険金支払いを採用するなどの方法で保険金支払いのペースを加速し、保険金支払いは目に見える成果を上げて、これまでに自動車保険は支払われるべき保険金の70%近くが実際に支払われたという。
今回の洪水災害の緊急対応措置の中で、業界ではサービスの効率が高まった事例や科学技術の恩恵を受けた事例が数多く見られた。
たとえば江西では、出水期の状況が特に深刻だった影響で、省全域で水に関連した事故車両が大幅に増加し、業界はこれまで時間や労力がかかっていたエンジン分解・解体というやり方を改め、特許保有技術を利用した損害賠償評価設備を採用して水に浸かったエンジンの故障レベルをチェックするようにし、損害評価の完了率と精度を大幅に向上させ、事故に遭った顧客の財産の損失を着実に減少させた。
また広東省では、強い雨により多くの地域で大災害指数が保険金を支払うレベルに達し、支払額は2億9千万元に上り、昨年の保険料収入の2億8千万元を上回った。すでに2億2千万元が支払われ、現地の災害対策・災害支援を力強くサポートした。
銀保監会は、「今後も引き続き保険業界に対し、支払うべき保険金はすべて支払い、支払うべき保険金はすべて迅速に支払うようにし、人々が生産活動や生活を回復し、都市の災害管理レベルを引き上げる中でより大きな役割を発揮するよう指導していく」としている。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年7月27日