中国7月の輸出が予想より好調だったのはなぜか (2)

人民網日本語版 2020年08月13日10:27

(3)欧米経済が再開し、外需が限界状態から改善

7月の輸出が予想を上回る増加を達成したのは、海外で企業活動・生産活動の再開が推進される中、外需が限界状態から改善したことによるものだ。7月の米国とユーロ圏の製造業PMIをみると、米国は54.2%、ユーロ圏は51.8%で、再び景気不景気のボーダーを超えた。日本の製造業PMIは45.2%で、6月より5.1ポイント上昇した。7月の韓国とベトナムの輸出も目に見えて改善した。製品別にみると、中国の電気機械製品とハイテク製品の輸出が目に見えて回復した。国・地域別にみると、中国から米国、ASEANへの輸出が大幅増加し、欧州連合(EU)、日本への輸出は減少幅が縮小した。

輸入がプラスからマイナスに

7月の中国の輸入額(米ドル換算)は同1.4%減少し、前月比4.1ポイント低下した。その主な原因はコモディティの価格が低迷し、海外生産が完全に回復しておらず輸入の足を引っ張ったことにある。

製品別にみると、7月には原油、鉄鉱石、鋼材、銅材などのコモディティの価格が低迷した。農産品、電気機械製品、ハイテク製品の輸入価格は6月に比べて低下した。このうち大豆は輸入量が同16.8%減少して、前月比54.6ポイント低下し、輸入価格は15.6%低下して前月比56.2ポイント低下した。

国と地域別にみると、中国の主要輸入国からの輸入が減少した。7月のASEAN、EU、韓国、日本、米国、オーストラリア、ブラジルからの輸入額はいずれも前月より減少した。

現在、世界では感染症と経済の厳しい状況が続き、輸出をむやみに楽観視するわけにはいかない。1-7月の中国の累計輸出額は前年同期比4.1%減少し、中小・零細の輸出企業は経営困難に直面し、より多くの支援政策を必要としている。

目下の複雑で厳しい国際情勢に直面して、7月30日に開催された中国共産党中央政治局会議は、「中国国内の大きな循環を主体とし、国内と国外の2つの循環が相互に促進し合う新たな発展局面を早急に形成する」必要があると指摘した。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年8月13日

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