中国7月の輸出が予想より好調だったのはなぜか

人民網日本語版 2020年08月13日10:27

中国の税関総署が7日に発表したデータによると、今年7月の輸出額(米ドル換算)は前年同期比7.2%増加し、輸入は同1.4%減少した。輸出から輸入を差し引いた貿易収支は623億3千万ドルの黒字だった。中新経緯が伝えた。

輸出が今年の最高を更新 中国だけ好調

中国の7月の輸出額が予想を上回る増加を達成したことには3つの理由がある。1つ目は中国国内で新型コロナウイルス感染症が効果的に予防・抑制され、生産が力強く回復したことから、中国の体制の非常に大きな優位性と経済の非常に強い強靭性が顕在化したこと。2つ目は海外では感染症の深刻な状況が続き、防疫物資とテレワークに関連した輸出が引き続き急増したこと。3つ目は欧米経済が回復に向かい、外需が限界状態から改善したことだ。

(1)中国国内の生産が緩やかに回復 海外の需給不足を補完

中国の感染症予防・抑制は世界のトップレベルで、企業活動と生産活動の再開、ビジネスと市場の再開の状況が月を追うごとに好転し、他国に先駆けて経済が緩やかに回復した。第2四半期(4-6月)の国内総生産(GDP)は同3.2%増加し、増加率は第1四半期(1-3月)に比べると10ポイントも大きく上昇した。7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.1%で、非製造業購買担当者景気指数(非製造業PMI)は54.2%で、5ヶ月連続で景気不景気のボーダーラインを上回った(図1を参照)。また中国は国際通貨基金(IMF)が6月に発表した報告書「世界経済見通し(WEO)」の中で、2020年にプラス成長を達成すると予想される唯一の主要エコノミーであり、通年の成長率は1.0%が見込まれる。

(2)海外の感染症なお深刻 防疫物資とテレワーク関連製品の輸出が急増

現在、海外での感染症は楽観できない状況が続いている。米国、日本、オーストラリアはいずれも第2波に見舞われ、欧州はこの前予防・抑制が適切に行われていたが、最近になって旅行シーズンを迎えると、スペインでぶり返しが起こり、フランスとドイツも感染がやや拡大している。インド、中南米、アフリカなどでは新たな感染者の急増傾向が続き、さらに防疫や医療の水準が遅れていることから、情勢がさらに厳しくなっている。

海外での感染状況の影響を受けて、中国の防疫物資の輸出が急増を続けている。7月には繊維・紡績糸・織物および完成品、プラスチック製品、医療機器の輸出も大幅に増加した。テレワーク関連製品の輸出も増加が続き、携帯電話と自動データ処理設備とその部品(主にノートパソコン)の輸出もそろって増加した。

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