切り紙細工の伝承者:はさみがもたらす豊かで幸せな暮らし
暢楊楊さんは河南省洛陽市孟津県の民間芸術・孟津剪紙(切り紙細工)の伝承者だ。毎晩8時になると決まってライブ配信を行い、1丁のはさみ、1枚の紙で、切り紙好きな大勢のネットユーザーたちを魅了している。
暢さんは祖母の影響で小さな頃から切り紙が好きだった。2011年に中国旧正月飾り切り紙細工コンテストに出場し、当時最年少の受賞者となった。
「白蛇伝伝説」全国切り紙招待コンテストで「銅のはさみ賞」を受賞した暢楊楊さんの作品「白蛇伝」。
故郷に帰った暢さんは孟津剪紙を学ぶかたわら、孟津剪紙の無形文化遺産登録申請のための資料を準備し始めた。2015年には、暢さんの努力の甲斐あって、孟津剪紙は河南省の省級無形文化遺産に登録された。また暢さんは孟津県で貧困者支援のための切り紙学習クラスを開催して、農村の余剰労働力が孟津剪紙の技術を身につけるよう支援し、技術による貧困脱却の支援を目指している。
暢さんは、「1人の力には限界がある。多くの人が私のようにはさみを手にして切り紙細工に取り組み、切り紙細工を通じて豊かで幸福な暮らしを手に入れることを願う」と語った。
家具作り女子:家具製作の世界に「我あり!」
2年に1回開催されるワールドスキルズは「技能五輪国際大会」とも呼ばれている。今年の中国・湖北ブロック予選では、家具作りコンテストに出場した唯一の女性出場者に注目が集まった。
その出場者は高盼さんといい、木工類の家具製作に挑んだ。16時間以内に誤差0.9ミリ以下の家具を作るため、高さんは努力して技術を磨いてきた。
高さんと木工との出会いは1年半前のことで、当時、学校が開設した木工のカリキュラムに参加したのがきっかけだ。初めて自分の手を動かして木製品を作った高さんはすっかり夢中になり、伝統的木工芸の中でも組み物構造の精巧さに強い興味を抱いている。
コンテストに向けた練習中、高さんはうっかりして左手の親指をけがしてしまった。コンテストの時も分厚いガーゼを巻いていて、手作業に少し支障があったことから、最終的に地区予選2位で終わった。
高さんは、「ナショナルチームに入りたい。いずれは家具製作の世界で名の知られた存在になりたい」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年8月20日