外的要因を見ると、大都市で生活するのは本当にたいへんなことだ。両親が都市にマイホームを持っているという90後や00後もいる。そのような若者なら、経済的には楽かもしれないが、両親に依存して生活することになる。自立したいと思っている若者にとって、これは無力感を覚える妥協となるだろう。両親が都市にマイホームを持っていない若者は、自分で努力して、大都市で家を買い、結婚し、そこに根付かなければならず、困惑を感じ、非常に厳しい生活となるだろう。
内的要因を見ると、今の若者は理想と現実のギャップに悩まされている。「元々抱いていた壮大な志は完全に消え去った。以前は、普通の人というのは、最低ラインの生活をしている人と思っていたのに、普通の人になるというのは本当はとても贅沢なことだった」。この言葉は、多くの若者の心の声を代弁している。
これまではどんな学校を卒業したか、どんな服を着ているか、どんな物を食べているかが、人のことを評価する基準となってきた。しかし、今の若者は、それら外的要因、ひいては車や家を持っているか、経済的に余裕があるかなどを輝かしいレッテルとはしておらず、「どうすれば自分らしく生きれるか」を、自分について見つめる基準としている。
これは、今の若者だけが感じている苦悩ではなく、全ての世代の若者が経験してきた産みの苦しみだ。ただ、今の若者は自己意識がより強く、社会変革の時代に生きているため、いろんなことをより深く考えるようになっている。
では、どうすればそのハードルを超えることができるのだろうか?失意に勝つ秘訣は、「楽しくない」ということこそが生活の本質の一つかもしれないということを認識することだ。虚妄の物を追求するより、心の中の執着をひとまず脇に置いておき、「自分に勝つ」、「自分らしさの追求」は、永遠にゴールのない旅であることを理解しなければならない。パーフェクトではない自分を受け入れ、壮大な志を抱き、着実に目の前の一歩を踏み出し、前進すれば、その他のことは、時間の複利効果が解決してくれるだろう。そうすれば、いつかきっと自分で満足する結果を得ることができるに違いない。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年9月30日