春節を守り支える白衣の天使の12時間

人民網日本語版 2021年02月11日16:50

1月2日、北京の街は通りの両側に赤い提灯が飾られ、おめでたい祝日ムードにあふれていた。しかし今年の春節(旧正月、今年は2月12日)に、王利華さん(39)は仕事が忙しくて実家に帰ることができない。春節に帰省できないのは今年でもう6年目だ。

王さんは北京市豊台区の衛生サービスセンターで働く看護師で、主にPCR検査を担当している。

7:20-7:50 検査前の準備作業

仕事は朝8時に始まるが、王さんは早めに事務所に来て、設備の検査・テストやPCR検査の対象者の情報を確認する。

8:00 検査対象に通知

王さんはこの日の朝、隔離されている3人の自宅を訪問して検査することになっていた。「私たちの仕事の1つは、みなさんが新型コロナウイルス感染症対策を正しく認識するようサポートし、誤解やパニックが起こらないようにすること、またネット上のデマをうのみにしないようにすることだ」と王さん。

8:20-8:50 自宅訪問前の設備チェックと準備作業

王さんの19年の仕事人生で、新型コロナの発生がこれまでに遭遇した最大の挑戦だという。2020年の2月から7月まで、王さんは北京の集中隔離スポットで働き、40日以上家に帰れなかったこともある。「あの頃は新型コロナウイルスの検査、現場の消毒、物資の配達のほか、隔離された人の心のケアも行っていた。多くの人は隔離期間が長いため、怒りっぽく切れやすくなっていた」という。

規定によると、自宅訪問検査は少なくとも2人の医療従事者で行わなければならない。王さんとペアを組んでいるのは働き始めて1年足らずの26歳の医師だ。王さんは今、感染症との戦いの第一線で得た貴重な経験を若い同僚たちと共有し、彼らが早く一人前になるようサポートしている。

9:00-9:20 隔離された人の家に向かう

隔離された人の家へ向かう途中、王さんの心は遠く離れた湖北省黄岡市にある実家へと飛んでいく。

2020年に感染症が発生し始めた頃、王さんは高齢の両親のことが非常に心配になったが、看護師としての仕事に対する責任感から持ち場を離れないことを決意した。

武漢の「都市封鎖」は逆に王さんの揺れ動いていた心を安心させた。王さんは、「都市封鎖は感染経路を効果的に遮断できる非常に科学的な方法だ。政府は効率の高い措置を打ち出し、人々は心を一つにして協力し、医療従事者は無私の貢献をしている。私は感染状況は最終的には好転すると固く信じている」と述べた。

9:25-9:35 自宅訪問検査前の準備作業

自宅訪問検査の前に、冬の防寒着を脱いで、通気性のない医療用防護服に着替えなければならない。

「仕事は大変だが、周りの皆さんが気にかけて励ましてくれるので、なんとか持ちこたえている」と王さん。

9:40 自宅訪問検査

この日最初の検査対象者は高齢の男性だった。電話でPCR検査に対する疑問や恐れの気持ちを述べていた男性を、王さんは時間をかけて慰めた。

王さんは、「私の検査対象者は高齢者が大部分を占め、いつも私に両親を思い出させる。私は彼らの心情を理解できるし、専門的な知識によって恐怖心を克服できるようお手伝いしたいと思っている。私たちは単に医療従事者であるだけでなく、親の子でもある」と述べた。

王さんは普段、隔離された人がいる家3-7軒を朝から訪問して検査を行う。医療用防護服は着脱が大変なため、朝に水を1杯飲むだけにして、トイレに行く回数を減らしている。

1:00 自宅訪問検査、消毒が終わり、検体を実験室に送る

仕事開始から4時間後、午前中の個別訪問による検体採取が終わり、王さん2人は検体を何度も消毒した。医療用防護服を脱ぐと、汗が固まって氷の粒のようになり、両手は寒風の中で凍えて真っ赤になった。

1:40 ランチタイム

ランチタイムは王さんが1日の中で一番好きな時間だ。今日のおしゃべりの話題はそれぞれの家族のことだった。王さんは同僚に自分の13歳になる息子のことを話した。「うちの息子は私が仕事が忙しいことがわかっていて、幼い頃から自立心が旺盛で、小さい頃から私に朝ご飯を作り、私の生活の面倒を見てくれている」と王さん。

14:20 午後の自宅訪問検査

1時間の昼休みが終わると、王さん2人は午後の自宅訪問検査をスタートした。仕事の腕が確かで、優しく親切な王さんは、患者たちにとても人気がある。

16:50 自宅訪問検査が終わり、実家に電話

午後の仕事が終わると、王さんは時間を見つけて両親に電話し、春節に帰省しないことを話すと決めた。

これまでの10数年間、春節に帰省しないのは当たり前のことになっていた。しかし感染症の期間中に、王さんの両親は何度も娘に帰るように言ってきた。

「お母さん、今年の春節は帰らないことにした。感染症の期間中は移動しない方がいいし、北京での仕事は私を必要としているから」。不安な気持ちで母親にこう伝えた。

意外なことに、母親は娘が帰らないことをずっと前から予想していたようで、「私たちのことは心配しなくていい。あなたの好きな食べ物をたくさん準備して待っているから、帰って来たら作って食べさせてあげる」と王さんに話した。

17:20 集中PCR検査

仕事は午後5時に終わるはずだが、感染症の期間中にはほぼ毎日残業しなければならない状況だ。病院が組織した集中PCR検査は、主にコールドチェーン物流、外食産業などで大勢の人と頻繁に接触する人々を対象に行われている。

集中検査は一般的に5時にスタートし、5-6時間続くこともある。王さんも午後11時過ぎまで働いたことが何度もあり、家に帰ると全身くたくただったという。

18:20 集中検査が終わり、検体を消毒

午後6時30分、王さんたちは1日の検体採取作業を完了した。医療用防護服を脱ぐと、ほおにはマスクの跡がくっきり残り、頭は汗びっしょりで髪の毛が額に張り付いていた。

「今日の午後は検査対象者が少なかったので。仕事を終えれば早めに家に帰れて、温かいご飯が食べられる」と王さんは言う。

19:00 帰宅

12時間に及ぶハードな仕事を終えて、王さんはやっと帰宅することができた。

北京の街角は飾り提灯がともされ、いつもの春節のように賑わっていた。王さんは事務所を出て、人混みの中に紛れ込んだ。人々はまもなく訪れる春節を楽しそうに語りながら、すぐ側に春節を守り支える偉大な女性のヒーローがいることには気づいていない。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年2月11日

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