中国商務部(省)が7日深夜に明らかにしたところによると、世界貿易機関(WTO)の上級委員会は7日、中国のレアアース、タングステン、モリブデン関連製品の輸出管理措置は協定違反と訴えていた米国、欧州連合(EU)、日本の主張を認める報告書を発表した。新華網が伝えた。
商務部条約法律司の責任者はこれを受けて談話を発表し、「WTOの上級委員会が、中国の関連製品の輸出関税、輸出割り当て制度はWTOの原則および中国のWTO加盟時の承諾に合致しないとする専門家グループの見解を支持したことについて、中国は遺憾の意を表明する」とした。
同責任者は一方で、「上級委員会が米国の上訴を却下し、一部条項の法解釈において中国側の上訴を認めたことに歓迎の意を示す」とした。
2012年3月13日、米欧日は中国が不正にレアアース、タングステン、モリブデンの輸出を規制しているとして、WTOに提訴した。
同年6月27日、米欧日は中国の上述3種類の原材料の輸出管理措置について、WTOに専門家チームを発足させて調査するよう求めた。
2014年3月26日、1審にあたる紛争処理小委員会は、中国の輸出規制はWTOの規則違反とする報告を発表した。
前出の商務部責任者は、次のような見解を示した。
「WTO上級委員会と専門家グループの報告書はWTO紛争解決機関によって採択された後に正式な裁定となる。中国はWTOの紛争解決プロセスに基づき、本件の今後の業務を適切に進めていく。
限りある自然資源と環境保護のため、中国政府は近年、高汚染、高エネルギー消費、資源消費製品の総合的な管理を絶えず強めてきた。これは世界の持続可能な発展のための重要な努力でもある。中国は、WTOは貿易の自由を強調する一方で、自然資源の主権を尊重し、加盟国が資源保護のために必要な手段を講じることを許可するものと認識している。中国はWTOの採決を真摯に評価し、WTOの規則に合致する方法で資源類製品の管理を強め、資源保護を促進し、平等な競争を守り、持続可能な発展を実現していく」。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年8月8日