このほど終わった清明節(先祖を祭る中国の伝統的な祭日、今年は4月4日)の連休には、他の業界に先駆けて回復した旅行のブームを迎えた。現在の旅行市場の高揚ぶりから考えて、今年のメーデー連休は「史上最も熱い連休」になる可能性がある。「北京日報」アプリが伝えた。
旅行予約サイトの携程旅行網(Ctrip)が14日に発表したデータによると、これまでにプラットフォームを通じて予約されたメーデー連休期間の航空券、ホテル、観光地入場券、レンタカーの予約量は2019年同期に比べて、航空券は23%、ホテルは43%、入場券は114%、レンタカーは126%、それぞれ増加した。今年のメーデー連休の旅行者数は19年同期を上回り、のべ2億人に達して過去最高を更新する見込みだ。
携程研究院の産業アナリストの方沢茜氏は、「中国国内の新型コロナウイルスの感染状況が効果的に管理・抑制され、政府が持続的に外出制限を解除し、旅行産業の発展を奨励・推進するのに伴い、まもなくやって来るメーデー連休には『爆発的な旅行ラッシュ』を迎えると期待される。連休は長らく押さえ込まれていた長距離旅行のニーズを『爆発』させ、省外への旅行が『大爆発』を迎えるとみられる」と述べた。
現在の旅行予約状況をみると、メーデー連休は省外への長距離旅行が中心で、長距離旅行を選択した人は約70%に上る。昨年と異なり、家族旅行の人気が高まり、これまでにプラットフォームで予約した人をみると、30%以上が家族旅行で、割合は前年同期比10%増加した。
例年は省外への旅行と言えば団体ツアーに参加する人が多かったのに比べ、今年のメーデー連休はレンタカーによるドライブ旅行のスタイルも大人気だ。これまでのレンタカー予約量は19年同期に比べて126%増加し、このうち90%近くが省外への旅行のための予約だ。人気旅行先の上位3位は三亜、成都、海口が並んだ。西北地域や新疆維吾爾(ウイグル)自治区、西蔵(チベット)自治区のレンタカー予約量が驚異的なペースで伸びており、西寧の予約量は前年比198%増、銀川は同271%増、喀什(カシュガル)は同500%増、烏魯木斉(ウルムチ)は同367%増、拉薩(ラサ)は同229%増だった。
データを見ると、メーデー連休に携程プラットフォームでプライベートツアーを申し込んだ人は同533%増加し、1人あたり平均消費額は同30%以上増の4800元(1元は約16.7円)だった。
航空券の予約状況を見ると、現時点でメーデー連休期間の多くの地域への一部の便はエコノミークラスが満席になった。予約量は19年同期の水準を超えて、23%増加した。同期間のエコノミーの平均価格は1021元で、これも19年同期を上回った。人気目的地の上位10ヶ所は上海、北京、三亜、広州、成都、重慶、西安、厦門(アモイ)、杭州、深センとなっている。
清明節の「ホテル滞在旅行ブーム」に続き、メーデーのホテル予約状況がさらに好調となっている。携程のデータによれば、現在のホテル予約量は同43%増を達成し、多くの高級ホテルは1部屋も予約が取れない状況だ。こうしたホテルの平均予約価格も上昇し、19年同期を上回った。高級ホテルがさまざまなテーマのイベントや文化体験を提供することから、ホテルが徐々に旅行者の訪れる「旅行目的地」になってきた。携程プラットフォームのホテル予約傾向をみると、メーデー連休には高級ホテルの予約が占める割合が50%を超え、ますます多くの観光客が高級ホテルで質の高い旅行サービスを受けたいと望むようになったことがわかる。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年4月15日