2021年2月14日、北京・王府井の歩行者天国で撮影されたデジタル人民元のPRボード。(撮影・陳暁根。画像提供は人民図片)
専門家は、「デジタル人民元が広く注目されるのは、便利さと迅速さに大きな特徴があるからだ。決済で支払う側と受け取る側がいさえすれば、リアルタイムで入金ができる。オフラインの状況でも、現金と同じように支払いができる。より重要なことは、コントロール可能な匿名性を実現したことで、業者側と第三者プラットフォームには消費者の身元を示す情報と決済データを取得する権利がなく、プライバシーがよりしっかり保護される」と述べた。
中国人民銀行デジタル通貨研究所の穆長春所長は、「コントロール可能な匿名性はデジタル人民元の重要な特徴で、人々の合理的な匿名での取り引きと個人情報の安全性を保障する上でプラスになり、マネーロンダリング、テロ資金供与、脱税などの違法な犯罪行為を防止し取り締まる上でもプラスになり、金融の安全が保たれる」と述べた。
テスト実施都市では、複数の銀行がテスト事業に深く関わるようになるにつれ、デジタル人民元は飲食サービス、生活費支払い、ショッピング、交通・移動などへと利用シーンが広がった。専門家は、「デジタル人民元はこれからECやショート動画などのオンライン分野にも浸透し、企業の貿易取引、サプライチェーン・ファイナンスなどの実体経済でも大いに力を発揮する見込みだ」と予測した。