上海に全国炭素排出権取引市場を設立 6月末に開業へ

人民網日本語版 2021年06月02日10:10

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生態環境部(省)がこのほど明らかにしたところによると、2021年6月末に全国炭素排出権取引市場が開業してオンライン取り引きをスタートするという。メディアの報道では、全国炭素市場システムの運営テストがこのほど始まり、上海から武漢まで、各方面の参加者がさまざまな準備作業を急ピッチで進めており、全国炭素市場の開業に向けてラストスパートをかけている。中国新聞網が伝えた。

炭素排出権取引市場とは、一部の電力業界、石炭業界など二酸化炭素(CO2)排出量の大きい業界が、国から与えられた炭素排出権の割当額では足りない場合に、市場で排出権を購入しなければならないシステムを指す。企業のCO2排出削減技術が優れていて、割当額が余った場合は、必要とする企業に売ることができる。そのため炭素市場とは、市場メカニズムを通じ、グリーンなモデルへの転換を進め、CO2排出量を削減するよう奨励するものだ。また炭素市場はグリーンファイナンスを実施する上での重要なプラットフォームとなる。

上海の「5つの中心」建設では、その多くがCO2排出量ピークアウト、カーボンニュートラルの「ダブル炭素戦略」と密接な関係をもつ。上海は特に、グリーンファイナンスの推進を国際金融センター建設の重要な構成要素としている。

数年前、中国にはすでにいくつかの地域レベルの炭素排出権取引市場があったが、全国規模の市場はこれまでなかった。上海は全国で最も早く炭素排出権取引の機関とシステムの探求を始めた地域だ。上海炭素排出権取引市場は2013年の開業以来、排出を抑制する27業界の企業約300社が組み入れられ、投資機関400ヶ所が取引に参加し、全体でCO2排出量を7%前後減らすことができた。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年6月2日

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