南方電網は10日、雲南省香格里拉(シャングリラ)500kV建太甲線で非電気量集積化センサの帯電設置作業を行い、運用を開始した。これは中国初の送電線パノラマスマートモニタリングシステムで、送電線のオンラインモニタリング装置技術の飛躍的な進展を示している。科技日報が伝えた。
従来の送電線は人やドローンなどによって巡回点検を行っていた。天気の制約を受けやすい上、多くの送電線が険しい山に架かっており、運営とメンテナンスが困難だった。既存のオンラインモニタリング設備は機能が単一的で、情報集積度が低い。今回の非電気量集積化センサの設置は、送電線のため24時間働き続ける「万能型管理人」を雇ったようなものだ。電流、振動、可視光、赤外線画像など9種の機能を集め、送電線のリアルタイムのデジタルパノラマモニタリングができる。
非電気量集積化センサを設置する南方電網の作業員。画像は取材先が提供
南方電網雲南送変電公司迪慶活動ステーション長の杜清濤氏は、「センサは500kVの電線から電気を取り、北斗衛星システムにより高精度空間測位を行う。電線の電流、温度の異常、振動、障害物の木、結氷、山火事のどれもその目から逃れられない」と述べた。
プロジェクト研究開発チームのメンバーの一人で、南方電網デジタル電網研究院有限公司の技術研究開発センターの研究員である王志明氏は、「集積化、スマート化、自立給電のセンサプランを採用することで、送電線の情報感知能力を高め、送電線の運営とメンテナンスの実際の需要を満たすことができ、デジタル電網感知システムの建設の基礎になる」と述べた。
非電気量集積化センサは全面的に普及した後、送電線の安全運営に信頼性の高いサポートを提供するとともに、現場の作業員の作業強度を大幅に下げる。南方電網公司生産技術部の主管である呉新橋氏は、「当社は今年、交差・横断エリアで重点的にセンサを100セット設置する。デジタル電網の建設をサポートし、新エネルギーを主体とする新型電力システムの構築を加速させる。安全で信頼でき、グリーンで効率的、スマートな現代化電力網を全面的に建設する」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年6月11日