「縁起の良い牛の形をしたマントウ(中国式蒸しパン)を予約して、来週の金曜日に取りに行きたいのですが」と、取材に訪れた際にも、内蒙古(内モンゴル)自治区呼和浩特(フフホト)市にある畢成功さん(男性)の店には、予約の電話がかかってきていた。畢さんのマントウ専門店は、ネット上で大きな話題になっており、かわいいキャラクターの形をしたマントウは、子供たちにも大人気だ。彼は、自分のことを、「子供たちにとって、僕はアンパンマンならぬ『マントウマン』」と自画自賛する。中国新聞網が報じた。

畢さんは、忙しそうに作業をしながら、「キャラクターマントウを作るのはとても手間がかかるため、1週間くらい前からの予約が必要。今は1日に20個ぐらい売れており、ほとんどいつも供給が需要に追いつかない状態」と話す。
畢さんがネット上で人気のマントウ専門店を開くことになったのは、偶然のことだった。元々建築を専門に学んだ畢さんは畢業後、大都市で建築関係の仕事をしていた。しかし、建築業界は労働時間長く、大きなストレスを感じる職業だったため、起業することを考えていたという。
畢さんの実家があるフフホトには、子供が12歳の誕生日を迎えると、「大人のような考え方ができるようになってほしい」という思いを込めて、知恵のカギを開ける「開鎖(圓鎖とも呼ばれる)」という成人式を行う風習がある。その式では、丸いリング形のマントウで作ったカギを準備する必要がある。畢さんが調べたところ、そのマントウのカギを作るパン職人は少なく、伝統的なマントウのカギはバリエーションが少ないことを知った。
そこで、畢さんは、オリジナリティあるマントウを作ってそれを販売する店を開こうと、フフホトに戻ることを決断した。「山東省や山西省などにも行って、使う小麦粉やバリエーション、作り方などを1年かけて学んだ」と畢さん。

試行錯誤を重ね、畢さんは、かわいい形をしていて、ふわふわ食感のマントウを作ることができるようになった。
畢さんは、「キャラクターマントウの色は、ムラサキイモやムラサキキャベツ、カボチャ、ホウレンソウ、ニンジンといった天然食材を使って付けているため、体に無害であるどころか、栄養満点。このオリジナリティあるマントウのターゲットは主に子供であるため、食材選びには特に気を遣っている」と説明する。
店がどんどん繁盛するにつれて、畢さんの店で働く従業員も増えている。「マントウを作るのにはそれほど高いスキルは必要ないので、近くに住む、貧しい無職の女性を雇い、安定した収入を得てもらえるようにしている」と畢さん。
さらに、今後の計画については、「子供のヒーローになり、好かれるというのは、とてもかっこいいこと。僕の店が、一人でも多くの子供の成長を見守ることができればうれしい」と、控え目に語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年6月18日
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