広東省では5月21日から新型コロナウイルスの感染が拡大し、広州市と仏山市は、市民全員を対象にした大規模PCR検査を実施してきた。そして一致協力して困難を乗り切ろうと励む医療従事者や市民の姿に、多くの人が感動した。
仏山市禅城区に住む美術関係の仕事している陳志傑さんは、5日間という時間をかけて中国の名画「清明上河図」をモチーフにした仏山版「抗疫上河図」を描き上げた。そして実際に行われたPCR検査の検体を採取する様子を、古代絵画の中に生き生きと描き出している。
仏山版「抗疫上河図」
「抗疫上河図」は「清明上河図」風のタッチで描き上げられており、西樵山や仏山祖廟、嶺南明珠体育館、仏山西駅などのランドマークのほか、マスクを着用して列に並ぶ市民、防護服を着た医療従事者、赤いチョッキをきたボランティア、カメラを持つ報道関係者なども描き出している。
仏山祖廟、嶺南明珠体育館などのランドマーク
PCR検査の検体採取会場
机に突っ伏して休憩する医療従事者
「新型コロナウイルスがこんなに自分の近くまで来ていると感じたのは今回が初めて」と話す陳さんは、「医療従事者が連日連夜大規模PCR検査を実施し、市民も一緒に困難を乗り切ろうと積極的に協力している姿に感動し、その様子を絵にしたいと考えた」と説明する。
マスクを着用して秩序正しく列を作る市民ら
5月29日、コミュニティからPCR検査を受けるよう連絡を受けた陳さんは、「最初から最後まで、みんな秩序正しく待っていた。フェイスシールド越しに見ると、医療従事者の顔は汗だくで、防護服を脱ぐと全身汗びっしょりになっていた医療従事者もいた」と振り返る。
秩序が保たれた大規模PCR検査場
忙しく働くボランティア
陳さんは、「当時、感動というより、敬服という気持ちのほうが強かった。みんなのために何かをしたいと思い、現場に残ってしばらく観察し、帰宅してからこの絵の製作に取り掛かった」と話す。
現場で取材する報道関係者
平洲玉器街前のPCR検査検体採取会場
仏山市の新型コロナウイルスとの闘いの過程では、たくさんの感動のシーンが生まれた。
PCR検査会場が突然の暴風雨に襲われ、仏山の市民と一緒にテントを必死に支える医療従事者。
雨の中、食事している医療従事者を目にし、傘をさしてあげた親切な女性。
傘をさした女性は医療従事者がゆっくり食事できるようにと顔を合わせないよう後ろを向いていた。
医療従事者におやつをプレゼントした仏山市の子供たち。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年6月10日