天津泰達弁護士事務所の張政弁護士は、「多くの親が子どもの消費意欲を満足させることで、苦しかった受験勉強の埋め合わせをしてやりたいとしているが、子どもの理性的で適切な消費観を育てることをおろそかにしてはならない。これから独立した生活が始まる『プレ大学生』たちにとって、収入と支出のバランスを考え、ぜいたくや浪費を慎むことが学ぶべき課題だ」との見方を示した。
「美しくなるため」なら努力は惜しまない
河南省出身の黄鋭さんは入試会場を出るとすぐに髪を染めるために美容院へ向かった。SNSで、「試験が終わった、何色に染めようかな?」と意見を求めて発信すると、「自分は入試の後でピンクに染めたよ」、「入試の後で友だちと髪を染めに行って、夜遅くまでかかったことを思い出す」など、同じように入試後に髪を染めた「先輩たち」から経験を共有するアドバイスが届いた。
北京の美容院チェーンのチーフディレクターの李波さんは、「長年にわたる仕事の経験を踏まえると、(今年は)大学入試後に美容院に来る高校生が例年より多い。カットだけでなく、普段はパーマをかける高校生はほとんどおらず、休みになると1人か2人来るくらいで、学校が始まるとまた来なくなっていたのが、この間は入試が終わって数日後から、親に連れられてパーマをかけに来る高校生がそこそこいる」と話した。
李さんは、「青春のただ中にいる若者たちはもっときれいになりたいと思うが、入試前には高校が許さず、親も認めず、勉強も忙しくてそれどころではなかった。そこで大勢の若者が入試の終了後に『きれいになろう』とする。試験前は勉強が中心、試験後は見た目のレベルアップのために最大限の努力をするというのが、若者の正常な成長過程だ」と述べた。
髪や化粧だけでなく、ここ数年は入試後に「プチ整形」をするのが流行っている。一部の高校生は美容医療やレーシック手術などで外見をレベルアップし、イメージアップをはかろうとしている。
技能向上で人生の新たなステージを迎える
「自動車運転の練習をして免許を取る」のが、夏休みになると話題になることだ。6月1日より、全国の公安交通管理当局は12項目の円滑化措置を実施して、免許証の試験内容を減らし、試験の間隔を短く設定し、より多くの受験生が夏休み中に運転を覚えて、免許証を取れるようにした。
受験生たちは、車以外にも休み中にいろいろな「充電」方法を選択し、各種のトレーニングや趣味の教室に参加している。
大学での専攻がまだ決まっていない時銘揚さんは、「プログラミングに関することを少し勉強しようと思う。夏休み中に勉強する準備は出来ている。今は何でも楽しい。プログラミングを勉強しておけばこれからいつでも役に立つ」と話した。
基礎がないのにプログラミングを学んでも、技能が向上する過程で必ず困難にぶつかるのではないかという懸念があるが、時さんは気楽に考えており、「まずやってみる、何でもまずやってみて、楽しみながら勉強する」と語った。
前出の張さんは、「この『楽しみながら勉強する』は、ポスト大学入試時代に入った受験生にとって、とてもよいことだ。適度にリラックスして、緊張と弛緩のバランスをうまく取り、ただ遊ぶばかりで大切な時間を無駄に過ごさないようにする。趣味や楽しみを追いかけるにしろ、技術を身につけるにしろ、受験生たちがより満ち足りた、ゆとりある状態でこれからの大学生活を迎えるのを後押しすることになる」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年6月25日