麗江玉竜雪山省級自然保護区管護局が16日に明らかにしたところによると、5年近くの野外追跡観察と人工繁殖促進により、研究者が昨年5月に玉竜雪山三岔河流域で捕まえた1羽の「玉竜尾鳳蝶」(Bhutanitis yulongensis)が36個産卵し、25匹の幼虫が孵化した。うち9匹が蛹になり、3匹が羽化し蝶になった。これは中国の絶滅危惧種である玉竜尾鳳蝶の人工繁殖に成功したことを示している。科技日報が伝えた。
玉竜尾鳳蝶はアゲハチョウ科の典型的な高山希少種で、世界でわずか4種しかない。中国では3種が分布しており、中国の2級保護野生動物に指定されている。雲南省の麗江市と迪慶(デチェン)蔵族(チベット族)自治州、四川省の涼山彝(イ)族自治州の標高2000−3000メートルの針葉樹広葉樹混交林に生息している。野外の生存数が非常に少ないことから発見が極めて困難だ。
玉竜尾鳳蝶は非常に美しく、「夢幻の蝶」と称えられる。その標本は世界的にも非常に珍しく、「ワシントン条約」で国際的な取引が禁じられている。玉竜尾鳳蝶保護繁殖プロジェクトの職員である龔志賢氏は、「今年羽化した3羽の成虫のうち寿命が15−20日のメスの1羽が野外に放たれた。オスの2羽を標本にする」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年7月22日