中国建築学会によると、北京市建築設計研究院有限公司が担当した、国家重点研究開発計画「テクノロジー冬季五輪」特定課題の成果「国家スピードスケート館の複雑曲面カーテンウォールとフレキシブル屋根工事のキーテクノロジー」が専門家の鑑定に合格した。専門家チームは、課題が任務の指標を達成し、建設技術に画期的進展があったとの見方で一致した。科技日報が伝えた。
鑑定委員会の会長は中国工程院院士の崔愷氏。委員には、中国工程院院士の荘惟敏氏、及び梅洪元氏、趙元超氏、崔彤氏ら全国プロジェクト調査・設計の大家7人、そして建築業界の専門家・学者2人が含まれる。
専門家チームは国家スピードスケート館の現場を実地調査し、関連文書・書類を審査した。質問応答を経て、国家スピードスケート館は大スパン索状屋根構造と複雑曲面カーテンウォールシステムを革新的に採用し、グリーンな建築の建材節約・省エネ分野で一連の革新的な成果を上げたと判断した。
鑑定報告書によると、課題は複雑な曲面カーテンウォールと屋根防護構造の工法と省エネに関するキーテクノロジーの問題について、新型ユニット式フレキシブル金属屋根システムを初めて開発し、索状構造に合わせて使用する防護システムの技術的難題を解決し、組立式モジュール化屋根システムの空白を埋めた。推進・拡大の高い将来性を持ち、経済的・社会的効果が際立つ。
同時に国家スピードスケート館の「氷のリボン」という特殊なデザインの要求に対応するため、1本の索で異なる面の格子シェルの曲面カーテンウォールを支えるシステムを開発し、省エネと安全性の要求を結びつけ、高基準曲面ガラスカーテンウォール工法と性能を実現。曲面ガラスカーテンウォールの技術の進歩を推進し、機能、科学、芸術の融合を実現し、建築工法・美学の新たな高みを達成した。
崔氏は「このような国の重要プロジェクトは中国本土の建築家が中心になり行った。材料から技術に至るまで、体系的な研究と応用を実現し、テクノロジーイノベーションを際立たせ、同業者を奮い立たせた。今日のグリーン建築の建設で重要になる一つの点として、いかに建築を軽量化させるかだ。国家スピードスケート館は索状構造を革新的に採用し、課題研究を通じ索状構造がもたらすフレキシブル構造、保温、断熱、防水などの技術的問題を解決し、合理性と先進性の巧みな融合を実現した」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年7月28日