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南開大の学生、虫による虫退治で残留農薬問題を解決

人民網日本語版 2021年08月03日11:07

残留農薬の問題がますます注目されている。南開大学生命科学学院の学生による起業チーム「自然衛士」は、「虫で虫を退治する」という害虫防除法を開発した。残留農薬、害虫の薬剤耐性、環境汚染などの問題を効果的に解決できる。地下防除効率は80%以上で、農家の増収にもなるし、食品の安全を守ることにもなる。中国青年報が伝えた。

十数年の模索と実験を経て、南開大学生命科学学院の教員と学生によるチームは、昆虫病原性線虫(EPN)により農作物の害虫を駆除する新型生物的防除法を開発した。人や動物に対して害がなく、汚染もゼロだ。「虫で虫を退治する」の原理はこうだ。作物にとって無害なEPNを土壌に入れると、EPNは自ら害虫を探しその体内に潜り込み、体内共生細菌を害虫の血体腔に放出することで、敗血症により死に至らしめる。EPNは害虫の体内の栄養物質を利用し成長と繁殖を続け、再び土壌に戻り新たな害虫の捜索を開始する。これを繰り返し、循環しながら害虫を駆除する。

チームが開発した製品は現在、200種以上の有害昆虫を防除でき、100種に上る一般的な農作物が対象で、中国人の食卓によく上がる食材をほぼカバーする。この「虫で虫を退治する」生物的防除法はすでに、中国の9省・13市の300ヘクタール余りの実験田で導入されている。ニラ、トマト、ジャガイモ、落花生、タバコなどの農作物の害虫防除面で高い効果を発揮している。累計で300世帯余りの農家を支援し、1500万元(1元は約16.9円)以上の経済効果をもたらしている。(編集YF)

「人民網日本語版」2021年8月3日

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