東京五輪卓球女子シングルス決勝で、中国人の陳夢選手が金メダルを獲得した。試合中の「陳夢が試合の休憩中にバナナを食べる」というシーンがネット上で話題になり、瞬く間に検索ランキング上位に入った。生命時報が伝えた。
注意深いネットユーザーは、多くの選手が休憩中にバナナを食べていることに気づいている。さまざまな果物がある中で、なぜバナナだけが選手に人気となっているのだろうか。
選手が試合中にバナナを食べるのは非常に一般的なことだ。中国農業大学食品科学・栄養工学院の范志紅准教授は、スポーツ選手にとってのバナナのメリットを以下のようにまとめた。
■炭水化物が豊富、急速にエネルギーを補給
バナナには糖質とデンプンが含まれ、炭水化物も豊富だ。炭水化物は比較的速く選手のエネルギーを補給でき、消化と代謝の負担が少ない。短時間の試合には脂肪分やタンパク質より適している。
■カリウムが豊富、神経筋の緊張をほぐす
バナナはカリウムが豊富で、神経筋の緊張度を下げるのに役立つ。これは試合でプレッシャーが高まる時に有意義だ。
■満腹感が得やすく、運動中の空腹感を弱める
バナナは固形の食べ物で、満腹感を得やすく、水分の吸収が緩やかだ。液体飲料のように、満腹感を得にくく、水分がすぐに体に吸収され、すぐトイレに行きたくなることもない。
■すぐに食べられ、食べる時間を減らせる
バナナは速く食べることができ、最短時間内に食べ終えられる。食べることで時間が浪費され、試合中の各種準備の妨げになることはない。
■皮を剥くだけでよく、会場で携帯・保存しやすい
バナナは皮があり、中の果肉の鮮度と衛生度を保てる。しかも皮が剥きやすく食べやすいうえ、手が汚れることもない。
■冷蔵の必要がなく、長距離移動の試合に適する
バナナは広く供給されており、冷蔵の必要がない。携帯しやすく、2、3日は持つ。特に長距離移動の試合で、選手はバナナを途中でエネルギーを補給する重要な食べ物とみなしている。
■アレルギー反応が弱く、食べても副作用を起こしにくい
ほとんどの人がバナナの味を受け入れられ、アレルギー反応も起こしにくい。一部のトロピカルフルーツのように、副作用を起こし、受け入れられない味をしていることもない。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年8月5日