AIと金融業務が結びつくと、銀行業の会計監査・監査部門は金融リスクをより効果的に回避することができるようになる。データサービスの明略科技の展示ブースでは、知識グラフに基づいたリスク会計監査プラットフォームシステムに多くの来場者が集まった。スタッフが操作すると、貸出資金の用途がコンプライアンスに反しているとか、返済能力に疑問があるといった問題が知識グラフにはっきりと表示された。同社の金融事業部の潘宗偉技術ディレクターは、「ビッグデータ技術の急速な発展と応用により、関連のグラフ分析が銀行のリスク管理における重要な手段になった。知識グラフのデータベースを土台に、データ会計監査のマーケットを構築すれば、会計監査部門が財務データを標準化し、情報データの質の完全性、正確性、真実性を保障し、問題発生前に介入してリスクを回避できるようになる」と説明した。
アルゴリズム、計算力、データによるサポート、応用シーンによるけん引に支えられて、AIはすでに実験室の段階から産業化生産の段階へと移り、さまざまな産業へ徐々に入り込んで、黙々とサービスを提供している。
上海の先端地域でデジタル化モデル転換を
上海は中国初のAIのイノベーション応用先導エリアで、AIが力強く発展し、バロメーターの役割をになっている。
この4年間、同会議は中国国内のAI分野で最も強い影響力を持ち、専門的で国際化した高度なプラットフォームになった。多くの優れた企業がこのプラットフォームを通して世界に出て行った。上海市のAI産業発展とも循環連動して、産業プロジェクト導入のために顔を合わせる「リビングルーム」になり、産業成果を展示する「大きな舞台」になり、イノベーションの生態圏を最適化するための「花を咲かせる場所」になり、AIをめぐる「上海の先端地域」を構築するために着実な基礎を打ち立ててきた。
上海3大先導産業の1つとしてのAI産業は、ここ3年間の年平均増加率が30%に迫る。上海にはAI重点企業が1149社あり、整ったAI産業チェーンをすでに構築している。今後は、「AIの重要段階と重点分野に焦点を当てて、引き続き深く掘り下げ、中身をしっかりつかまえる」ことが、上海AI産業の発展における新たな要求になる鍵となる段階とは何か。重点分野とはどこか。上海は実際の状況を踏まえて重要な突破口を見いだした——都市のデジタル化によるモデル転換だ。
上海市党委員会の李強書記は、「AIは都市のデジタル化によるモデル転換の中核となる駆動力であり、全面的なデジタル化によるモデル転換はAIに最も豊富な応用シーンと最良の実験場を提供した」と述べた。この判断はAI産業化のために都市のデジタル化によるモデル転換の良好な媒介役を見いだした。都市のデジタル化はAI技術が力を発揮するための先端のコースになり、両者は深く融合し、共存し共同で繁栄することになる。上海はこれからも引き続き経済、生活、ガバナンスの3大デジタル化モデル転換に焦点を当て、製造、商業貿易、医療、教育、交通、政務、文化・スポーツなどの細分化された業界をめぐり、数多くのAIモデル応用シーンを構築し、スマート製品の供給を増やすという。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年8月19日