最近、新型コロナウイルス感染症によって一時的にストップしていた省外旅行が再開されている。中国新聞網アプリが伝えた。
文化・観光部(省)弁公庁は今月5日に通知を出し、中・高リスクエリアが発生した省(自治区、直轄市)について、旅行会社とオンライン旅行会社は当該省(自治区、直轄市)から省(自治区、直轄市)外への団体ツアー及び「航空券+ホテル」業務をただちに一時停止にするよう求めた。また、当該省内の中・高リスクエリアがなくなった後は、旅行会社・オンライン旅行会社が省外への団体ツアー及び「航空券+ホテル」業務を再開してよいとした。
感染症や集中豪雨など複数の要因の影響により、複数の地域で省外への旅行が一時的にストップした。夏休みは本来なら旅行の繁忙期だが、今年は閑散としており、市場は冷え込んでいる。しかしついに好転の兆しが見えてきた。
感染症の対策状況が好転するのに伴って、広東省、山東省、四川省、内蒙古(内モンゴル)自治区、海南省など複数の地域では先ごろ通知が発表され、省・区外への団体ツアーや「航空券+ホテル」経営業務が再開された。省・区外への団体ツアーや「航空券+ホテル」経営業務が再開された。
そのうち広東省文化・観光庁は24日に、同日より省内の各旅行会社・オンライン旅行会社は省外への団体ツアー及び「航空券+ホテル」経営業務を秩序よく実施してよいと発表した。
四川省では、22日から旅行会社(オンライン旅行会社を含む)の省外への団体ツアー及び「航空券+ホテル」業務の計画・受け入れを再開するとした。現地で発表されたデータによると、同日に成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地を訪れた観光客のうち、省外からの観光客の割合が45%を超え、力強い回復ぶりを見せた。
オンライン旅行会社の社員は取材に対して、「複数の省で省外への団体ツアーが再開したのにともない、旅行商品の検索件数も増加した」と述べた。
一方、資本市場の動きをみると、旅行関連銘柄がこれまでの惨憺たる状況から立ち直って株価が徐々に上昇している。25日午前には、観光地と旅行関連銘柄の上昇傾向が続き、衆信旅遊の株価が5%以上値上がりしたほか、桂林旅行、張家界、天目湖などの人気も連動して上昇した。
中秋節・国慶節は旅行に行けるか?
多くの省で省外への旅行が次々に再開され、旅行産業と人々の間にはまもなく訪れる中秋節(旧暦8月15日、今年は9月21日)への期待が膨らむ。人々が関心を寄せるのは、中秋節と国慶節(建国記念日、10月1日)の連休に旅行に行けるかどうかという点だ。
国家衛生健康委員会の馬暁偉主任はこのほどメディアの取材に対して、「8月末までに目下の感染状況を抑制して、できるだけ早く社会や生活が正常な状態に戻るようにすることが必要だ」と指摘した。
中国工程研究院の張伯礼院士も取材に対して、「転換点はもうすぐやって来る。現在、感染のリバウンド状況は明らかに好転しており、完全な抑制が可能になるだろう。これまでの予測でも、8月末に転換点が来て、感染状況は完全に緩和されるとなっていた」と述べた。
張氏は連休期間中に以前のように旅行に出かけてもよいかという点について、「厳格な管理対策が行われている状況なら適度に開放し、中秋節と国慶節の連休にこれまでのように旅行に行くことは可能だ」との見方を示した。
省外への団体ツアーが再開されると同時に、複数の省が、旅行会社とオンライン旅行会社は中・高リスクエリアへの団体ツアーを組んではいけない▽中・高リスクエリアからの団体ツアーを受け入れてはいけない▽中・高リスクエリアの観光客の省外への旅行を計画してはいけないと強調した。
中国観光研究院の唐暁雲副院長は、「対策措置を厳格に実施し、観光地は『人数限定、予約制、ピーク時の分散』の要求を着実に踏まえ、安全な距離を保ち、観光客が安全に旅行できるよう確保する必要がある。宿泊施設については衛生管理を徹底し、チェックイン、チェックアウト、食事、支払いなどの場面で非接触サービスを提供することを提唱する」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年8月26日