六中全会

船外宇宙服から見る中国の宇宙テクノロジーの発展

人民網日本語版 2021年12月17日15:09

有人宇宙船「神舟13号」の宇宙飛行士の翟志剛氏と王亜平氏が北京時間11月7日、中国の次世代「飛天」船外宇宙服を着用し、「天和」のコアモジュールとノードモジュールから船外に出た。画像は中国有人宇宙飛行のウェブサイトで公表された動画のスクリーンショット。

このほど有人宇宙船「神舟13号」の宇宙飛行士の翟志剛氏と王亜平氏が中国の次世代「飛天」船外宇宙服を着用し、「天和」のコアモジュールとノードモジュールから船外に出た。この船外活動では、王氏の着用した新しい船外服が初公開され、広く注目を集めた。人民日報が伝えた。

船外活動は宇宙飛行士の宇宙活動に必需の「技能」だ。宇宙ステーションのメンテナンスとアップデートには船外活動が不可欠だ。重さ100キログラム以上にも上る船外服は宇宙飛行士の船外活動の「鎧」で、宇宙飛行士の命の安全を最大限に保証し、船外活動を順調に遂行するようにしてくれる。

宇宙環境は複雑だ。真空、高温・低温、太陽放射、微小流星物体などの過酷な環境により、宇宙飛行士は常に大きなリスクに直面する。船外活動は高度300-450キロメートルの軌道の宇宙環境に直面する。ここは90分を周期に気温が±120℃ほどの冷熱の交互変化、さらにスペースデブリや宇宙放射線がある。宇宙飛行士がこのような環境でも正常な生命活動と船外活動を維持できるようにするため、船外服は宇宙飛行士に安全で効果的な環境防護、密閉された空間の環境コントロール、生命の維持を提供する必要があり、「人型の宇宙船」に相当する。宇宙空間の過酷な環境に耐えるだけでなく、宇宙飛行士が船外で柔軟に活動できるようにする必要があり、船外服の材料と製法に想像を超える高い要求を突きつけている。

翟氏は2008年9月27日に中国が独自に開発した「飛天」船外服を着用し、初の船外活動任務を行った。これは中国が独自に船外活動技術を確立した3番目の国になったことを示している。中国の宇宙ステーション建設段階では、宇宙ステーション任務の船外活動の需要に焦点を当て、第2世代「飛天」船外服は過去の開発を踏まえた上で重要な改良を行い、構造設計を変更し、使用寿命を延ばした。使用時間がより長く、安全性・信頼性と機動性・柔軟性がより高く、テスト性・メンテナンス性がより優れるといった特徴がある。強化が続く船外宇宙服の開発能力は、中国宇宙事業の堅実な前進を示している。

黄金よりも貴重な船外宇宙服は、宇宙飛行士の命の安全を保証する。製法は複雑かつ精密で、製造・研究開発では磨きに磨きをかけている。宇宙服は中国の国内でも国外でも手作業が不可欠だ。船内宇宙服の上肢制限層だけでも130時間以上、下肢制限層は260時間以上かかる。さらに1着の船外宇宙服に仕上げるためには4ヶ月近くかかる。縫製中の寸法公差は1ミリメートル内に抑えなければならない。1粒のちりだけでも大きな災いにつながりかねない。これは研究・製造者の技術と忍耐力にとって極めて厳しい試練となる。こうした苦労に耐え、研究開発に取り組み、戦うことに長けている研究開発チームがあるから、中国の船外服はブレイクスルーと高度化を続け、宇宙飛行士の命の安全を守り、宇宙の旅へと送り出すことができるのだ。

「嫦娥」による月探査から「祝融」による火星探査に至り、中国人が初めて自国の宇宙ステーションに入ってから「羲和号」による太陽探査のゼロからのスタートへとますますしっかりますます遠くへと向かう歩みは、中国の宇宙テクノロジーの発展と進歩を記録している。未来に向かい、中国人による宇宙探査の歩みはより大きく、より遠くへと前進することを信じている。(編集YF)

「人民網日本語版」2021年12月17日

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