北京市水務局は14日の取材に対して、北京市は近年、川や湖の生態系回復事業を推進しており、2021年末の時点で、同市の平原エリアの地下水位が6年で累計9.64メートル上昇し、健全な状態の水域が86%まで達し、水の生態系環境が改善し続けていることを明らかにした。新華社が報じた。
北京は水不足が非常に深刻な都市で、かつては川の水枯渇や地下水の乱開発といった問題に悩まされていた。北京市水務局の潘安君局長によると、同市の川や湖が生気を取り戻すことができるよう、水務当局は生態補水を4回実施し、長年枯渇していた川の流れがほぼ回復した。昨年、潮白河といった川の流域でも補水が実施され、22年枯渇していた潮白河の全ての主流で水の流れが回復した。
中国南方エリアの水を北方エリアに送り慢性的な水不足を解消するプロジェクト「南水北調」の下支えを受け、水不足が解消されつつあるのを背景に、北京市は、「節水優先」戦略を徹底して実行し、市全域の生産・生活用水を常に30億立方メートル以内に制限している。その他、密雲ダムや官庁ダム、南水北調、再生水といった水源を統一して調整し、安全を確保することを前提に、「災い転じて福となす」と言われるように、発生した洪水の水を効率的に利用している。
その他、近年の取り組みを通して、北京市の健全な水域は60%から86%に増加し、植物プランクトンの種類は210種類から447種類まで増え、動物プランクトンの種類は108種類から304種類まで増えた。また、底生動物の種類は44種類から230種類まで、大型水生植物は46種類から81種類まで増え、生物多様性がさらに豊富になっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年3月16日